未利用水産資源の複合利用による抗炎症機能食品の創出技術の開発
Project/Area Number |
15J02069
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aquatic life science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西澤 瑞穂 北海道大学, 水産科学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 魚肉タンパク質 / アルギン酸オリゴ糖 / 抗炎症機能 / 機能ペプチド群 / 酸性ペプチド / メイラード反応 / 糖修飾 / ミオシン / 機能ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
海藻由来アルギン酸オリゴ糖 (AO) を廃棄魚肉タンパク質に結合させることで,抗炎症機能を付与することに成功した。昨年度,主要な機能成分はAOが結合したペプチド“群”であるという知見を得た。今年度は酸性ペプチド群に着目し,その構造と機能の関係を明らかにすることを目的とした。まず,魚肉タンパク質からPeptideを調製し,これを等電点電気泳動で20分画した。Fr. 5-10 (pI=0.5-5.0)の酸性画分に対してそれぞれAOを混合後,60 ℃,相対湿度 35 %で4 h保持し,AO修飾を行った。得られた各試料を分析した結果を以下に示す。 1.RAW264.7細胞を用いて抗炎症機能を調べたところ,一酸化窒素の抑制能とAO結合量の間に明瞭な相関は認められなかった。一方, TNF-αとIL-6は,AOの結合によって抑制能が増強し (TNF-α:Fr. 5-8,IL-6:Fr. 5-7),AO結合量が多い画分で強い抑制能を有している傾向が認められた。 2.Fr. 5と6は,意図的なAO修飾を行う前に80 μg/mg peptide以上のAOが導入されていた。また,Fr. 5-10の範囲内では,最もpIが小さいFr. 5でAO導入量が多く(300 μg/mg peptide),pIが大きいFr. 10でAO導入量が少なかった(80 μg/mg peptide)。 以上の結果は,TNF-αとIL-6抑制能にAOが結合した酸性ペプチド群が深く関与していることと,効果的なAO導入にはアミノ酸の組成と配列が重要であることを示唆している。当初計画にあったAO以外の修飾糖を用いた糖修飾技術の応用範囲を調べるには至らなかったが,より効率的な抗炎症タンパク質・ペプチド調製の基盤となる成果を得ることができた。この知見を深めていくことで資源の新規利用と健康に貢献する食品の創出が可能になる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)