ゲルマニウム基板上へのバリウムシリサイド薄膜太陽電池作製とガラス基板上への展開
Project/Area Number |
15J02139
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
髙部 涼太 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 太陽電池 / シリサイド半導体 / 分子線エピタキシー / 点欠陥 / 表面パッシベーション / 硬X線光電子分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、BaSi2太陽電池の更なる高効率化に向け、光吸収層の高品質化を行った。一般に、多元素を同時供給する化合物半導体の成長では、それぞれの堆積レート比が結晶の諸特性に大きな影響を与えることが知られている。よって、高品質な化合物薄膜太陽電池を作製するうえで、それぞれの原子比を制御することが重要である。そこで、BaとSiの堆積レート比RBa/RSiを変えたBaSi2/Si(111)を作製し、結晶性や電気・光学特性を評価することで、BaSi2 pnホモ接合作製に向けた光吸収層の高品質化を目指した。 まず、X線回折と反射高速電子回折により、RBa/RSiが1.0から5.1までの範囲でBaSi2がエピタキシャル成長することを確認した。次に、分光感度測定を行った結果、RBa/RSiの変化に対して分光感度スペクトルが敏感に変化し、RBa/RSi=2.2の試料で分光感度が最大になった。また、キャリア密度を測定したところ、RBa/RSi=2.2に近付くごとに電子密度が減少し、RBa/RSi=2.0~2.6の試料ではn型伝導からp型伝導に変化した。また、最少のホール密度は1×10^15 cm-3であり、従来のキャリア密度よりも一桁程度小さい値であった。更に、第一原理計算により、BaSi2中のSi空孔がバンドギャップ中に局在準位を形成し、ドナーとして働きうることが予測された。よって、MBE成長中のRBa/RSiが最適値から外れたときにSi空孔が生成され、それらがドナー不純物として働いていると考えられる。また、RBa/RSiが2.0~2.6の範囲でBaSi2の伝導型がn型からp型に変わった理由は、Si空孔等の密度がSi基板に残留していた汚染B密度を下回ったために起こったと考えている。以上より、BaSi2太陽電池の特性改善のためには、RBa/RSiを精密に制御することが重要であることが分かった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)