電子ドープ系銅酸化物における電荷・スピン複合励起の研究
Project/Area Number |
15J03038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 研太朗 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 高温超伝導 / 銅酸化物超伝導体 / 強相関電子系 / 磁気励起 / 中性子非弾性散乱測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題はキャリアドープされた銅酸化物における電荷・スピン複合励起メカニズム解明を目的としており、ホール/電子ドープ系銅酸化物の磁気励起スペクトル解析、電子ドープ系銅酸化物母物質の高エネルギー中性子非弾性散乱測定の準備を行った。 超伝導相の電子状態理解のためにはその磁気励起メカニズムの解明、さらにキャリアタイプの違いの理解が不可欠である。本年度はホールドープ系銅酸化物La2-xSrxCuO4、電子ドープ系銅酸化物Pr1.4-xLa0.6CexCuO4の磁気励起スペクトル解析を実施した。膨大なデータ解析のため、専用コンピュータの立ち上げを行い解析時間の短縮に成功した。また運動量分解能の解析的な計算を実施した。そして励起形状を正確に決定するフィッティング方法を確立した。上記努力によりキャリアドープされた系の励起形状を確度高く解析することに成功した。ホールドープ系ではドープに伴いスペクトル強度は小さくなり、高エネルギー領域分散の傾きが小さくなることが判明した。また60 meV以下の領域ではドープに伴い急峻な格子非整合励起構造が発達していくことが分かった。一方電子ドープ系では、ドープに伴い強度が小さくなり、分散の傾きはホールドープ系とは逆に大きくなることが明らかになった。 電子ドープ系銅酸化物においては、電荷供給層の元素置換に加え還元処理を施すことで超伝導が初めて発現する。還元処理で除去される酸素サイトによっては、母物質ですらモット絶縁体ではなく、反強磁性秩序が絶縁性の原因となるスレーター絶縁体に変化するとの指摘も近年されつつある。そこでAs-grown試料と還元処理を施した試料の励起スペクトル比較から、モット絶縁体的かスレーター絶縁体的であるかの峻別を目的とし測定準備を行った。移動溶媒浮遊帯域法で電子ドープ系母物質Pr1.6La0.4CuO4高品質単結晶の計50g程度の育成に成功した。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)