マイクロシミュレーションによる税・社会保障制度の分析
Project/Area Number |
15J03361
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Public finance/Public economy
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
金田 陸幸 関西学院大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マイクロシミュレーション / 所得税 / 個人住民税 / 子育て支援政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に税・社会保障制度改革が配偶者の労働供給に与える影響およびタイの所得税改革が家計の労働供給、税収ならびに社会厚生に与える影響について研究を行い、その成果を学会発表や論文を通じて、公表した。具体的には、(1)配偶者控除制度の変更による世帯の配偶者の労働供給の変化、(2)児童手当などの子育て支援政策が世帯の配偶者の労働供給に与える影響、(3)タイの個人所得税改革が夫婦の労働供給に与える影響について分析を行った。 上記(1)の論文では、近年、配偶者控除の見直しについて、シミュレーション分析を行い、税制改革が配偶者の労働供給にもたらす影響を明らかにした。分析の結果、配偶者控除の廃止や移転的基礎控除への移行にともない、税負担割合や労働供給には一定の効果が認められ、その効果は配偶者の年齢や就業形態によって、異なることが検証された。 上記(2)の論文では、保育料軽減政策が、女性の配偶者の労働供給に与える影響を明らかにした。分析の結果、保育料軽減政策、無料化ならびに労働時間に応じた設定の全てで、女性の配偶者の労働供給に変化が認められた。また、改革によって、無職の女性に対する影響と非正規職員に対する影響が異なるため、目的に応じて保育政策を検討することの重要性を示した。 上記(3)の論文では、タイのマイクロデータに対して、離散選択型モデルを用いることで、税収を増加させるような税制改革がタイの男性、女性の労働供給、税収および経済厚生にどのような影響を与えるかを明らかにし、今後のタイの税制改革の方向性について検討を行った。分析の結果から、シミュレーションによって、課税後所得の大きな下落や社会的厚生の急激な悪化もなく、さらに、実質的な控除の減額の改革では、労働供給をむしろ促進する効果もあることから、タイ政府が個人所得税改革を行う余地があることを示した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)