遺伝子改変動物を用いた哺乳類における受精時の卵活性化機構の解析
Project/Area Number |
15J03870
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野澤 香織 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 受精 / 卵活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、先進国では約16%ものカップルが不妊に悩まされており、社会的関心を呼んでいる。不妊原因として卵活性化不全が近年注目されている。卵活性化とは、停止していた未受精卵の細胞周期が受精刺激により再開する現象であり、個体発生に必要不可欠である。哺乳類では、受精時に精子由来の活性化因子(SOAF)により、卵内でCa2+濃度の反復性の上昇(Ca2+オシレーション)が起きる。このCa2+変化により卵活性化が誘発されると考えられているが、そこに関わる因子や詳細な機序については不明な点が多い。特にSOAFについては、複数の候補分子が挙げられているが、決定的な証拠はない。そこで本研究課題では、SOAFの候補分子を欠損する遺伝子改変マウスを作製し、精子の卵活性化能について検証を行うことで、SOAFの正体を明らかにすることを目的とした。 今年度は初年度に得られた遺伝子改変マウスを使い、その精子の卵活性化能について、詳細な解析を行った。 遺伝子改変個体から採取した精子を顕微授精に供し、SOAF候補遺伝子を欠損した精子の卵活性化能や受精卵のCa2+濃度変化を検証した。体外受精も行い、受精後の卵内Ca2+濃度変化およびその下流の反応である透明帯の硬化の様子を観察した。 また、卵活性化異常を示す受精卵については、人為的卵活性化を誘導することでその不妊を救済することに成功した。 更に、本研究課題を行うために有用な技術である受精卵のライブイメージングについては、卵活性化時の卵内Ca2+濃度変動を低毒性に観察し、観察後の胚から産仔を得ることに成功した。また、Ca2+濃度変化と同時に、その下流の現象である表層反応を観察し、両者の量的関係性を明らかにした。これらの成果について、査読付国際学術誌で発表している(Satouh and Nozawa et al., Biol Reprod, 2017)。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)