Project/Area Number |
15J04198
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩原 由佳 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 海洋生態 / 分布 / カマイルカ / 安定同位体 / テレメトリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、カマイルカの生物指標としての有用性に着目し、生態系の構造の異なる北海道の日本海側と東部側の2海域で、本種の分布する餌・物理環境、他種との餌資源をめぐる直接的・間接的な競争の影響の把握と比較により、生態系の変動に対する本種の分布変化を検証することである。そのため、(1)北海道沿岸海域の本種の食性の把握、(2)本種の利用深度帯の把握、(3)本種の分布環境と他種小型鯨類の影響の把握、(4)日本海沿岸と東部沿岸海域の比較、の4つを行った。 (1)本種の皮膚の安定同位体比を測定し、餌生物の推定を行った。解析の結果、中深層性の魚類よりも表層性の浮魚類やイカ類か中深層性のイカ類を利用していることを把握した。 (2)青森県日本海側で混獲個体(n=1)に衛星発信機を装着し、45日間追跡した。放流個体は青森県の日本海側から津軽海峡を通って太平洋側に移動し、水深の浅い海域ほど滞在時間が長かった。この理由は餌生物が多いことや捕食者回避の可能性が考えられた。 (3)27年度の研究から、北海道東部海域においてカマイルカが浅い海域、イシイルカが深い海域という分布域の違いが見られた。この理由の検討のため、潜在的な餌生物情報を把握した結果、水深が浅い海域ほど餌生物が多かった。従って、比較的表層性の魚類を捕食するカマイルカと中深層性の魚類を捕食するイシイルカの2種の食性の違いを反映していると考えられた。 (4)27年度の解析から、日本海でカマイルカは距岸距離が近いところに多く分布し、そのような海域では餌生物も多いことが明かになっている。しかし、太平洋側と日本海側とも、今回は本種と餌との直接的な関係の有無を断定できなかった。今後適切なスケール解析や衛星発信機での最適な摂餌スケールの探索を行い、餌生物との関係を把握して、生態系の変動における高次捕食者の分布変化をまとめることができると考えている。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)