Project/Area Number |
15J04291
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 譲 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 反芳香族分子 / シクロブタジエン / 高歪み分子 / テトラヘドラン / ビラジカル / 光異性化反応 / 開核一重項 |
Outline of Annual Research Achievements |
シクロブタジエンは、ヒュッケル則により反芳香族分子に分類されその分子構造、電子物性は古くから興味が持たれている。最近の理論研究では、シクロブタジエンは電気伝導性だけでなくスピンフィルター効果を発現することが予想されるなど、分子エレクトロニクス分野においてもその物性に関する知見は重要である。本研究では種々の官能基化シクロブタジエン誘導体を合成し、構造、電子物性に及ぼす置換基効果を解析することで4π反芳香族分子の性質の系統的解明を目的とした。本年度は、アリール基により複数のシクロブタジエン部位を連結した誘導体の合成を行い環状4π電子系の共役拡張により現れる特性について考察した。 メタフェニレン基で2つのテトラヘドリル基を連結した誘導体へ300 nm 以上の光を照射すると、対応するシクロブタジエン誘導体を定量的に合成することに成功した。生成物は各種NMRにて構造を帰属し、溶液状態において閉核一重項長方形構造を有していることが示唆された。一方、パラフェニレン基で2つのテトラヘドリル基を連結した誘導体の光反応を検討したところ、新規なビラジカル種の合成・単離に成功した。生成物のX 線結晶構造解析から、中心ベンゼン環及びシクロブタジエン部位の結合長には顕著な結合交替が見られ、それぞれキノジメタン、アリルラジカル構造を有していた。ESRスペクトル測定、理論計算から生成物は基底一重項ビラジカル種としての性質を有していることを明らかとした。また温度可変UVスペクトル測定から、溶液状態においてビラジカル構造とシクロブタジエン構造間での平衡の存在を明らかとした。 上記の結果は、メタフェニレン基で2つのシクロブタジエニル基を連結した誘導体とは大きく異なる結果であり、シクロブタジエンを繋ぐ架橋子により生成物のスピン多重度が変化することを明らかとした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)