リガンド-タンパク質間相互作用を利用したがん治療高分子ナノ材料の開発
Project/Area Number |
15J04455
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanobioscience
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
香門 悠里 神戸大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,170,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リガンド―タンパク質相互作用 / タンパク質検出 / 分子インプリンティング / 分子認識高分子材料 / ナノ薄膜 / 血管内皮細胞増殖因子 / リガンド―タンパク質間相互作用 / 金ナノ材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は、がん細胞増殖・転移を促進する血管新生の誘導因子として知られている。本研究ではVEGFを高感度・高特異的に捕捉してがん細胞周囲の血管新生を阻害すると同時に、がん細胞を死滅させる2つの機能を融合した新規がん治療金ナノ材料の開発を目指している。VEGFには多様なアイソフォームが存在し、中でもVEGF165と189は、共通のリガンド結合ドメイン構造を持ち配列相同性が高い(87 %)。一方で、VEGF165は初期がんの増殖作用、VEGF189は成長したがんの転移促進作用に寄与し、生体内での機能が異なる。目標とするがん治療ナノ材料を得るには、標的VEGFの高感度検出に加え、VEGF165と189といったアイソフォームの高精度な識別が求められる。平成27年度では、ヘパリンのみを認識部位としたVEGF165の分子インプリントポリマー(VEGF165-MIP)の構築検討を行い、表面プラズモン共鳴(SPR)測定によってVEGF165を検出限界1.4 ng/mLで検出可能なVEGF165-MIPを得た。一方リファレンスのVEGF189と標的VEGF165の結合挙動に差はなく、VEGF165と189の識別能の向上が大きな課題となった。 平成28年度では、更なる分子認識能向上の戦略として、ヘパリンに加えて新たに別の認識部位を導入したところ、従来のVEGF165-MIPに対して10倍高い結合親和性を示し、かつVEGF189の結合量を標的VEGF165の半分に低減でき、VEGF165と189を有意に識別可能なVEGF165-MIPの構築に成功した。これらの研究成果は国内外学会6件で幅広く研究発表した。更なる高感度・高選択化が求められるものの、より高い分子認識能を示すMIP構築のための道筋ができ、目標とする新規がん治療金ナノ材料構築のための基盤ができたと考えている。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)