観測および数値シミュレーションから探る銀河形成・進化と暗黒物質の関連
Project/Area Number |
15J04974
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 将人 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 銀河形成進化 / 星間現象 / 巨大分子雲 / 質量関数 / 衝突起源誘発的星形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度の研究結果に分子雲同士の衝突による誘発的な星形成を加え, 分子雲質量関数の時間発展と銀河円盤中の星形成過程を整合的に評価すことに取り組んだ. 本研究で解明された主要な事項は,主に以下の4点に集約できる. 1) 分子雲衝突誘起で形成された星からのフィードバックは, 30万太陽質量以上の大質量分子雲を100万年以内に破壊するが, 30万太陽質量以下の小質量分子雲の微分数密度は, 衝突の影響が小さく基本的には単一冪分布を示す. 2) 分子雲衝突誘起の星形成は, その8割程度が30万太陽質量以上の大質量分子雲由来である. 内訳としては1万太陽質量程度の小質量分子雲との衝突が高頻度だが形成できる星質量が相応に小さく限られており, 30万太陽質量の大質量分子雲同士の低頻度衝突と同程度の寄与である. 3) 現在観測される分子雲衝突現象は1万太陽質量程度の小質量分子雲同士の衝突であり, これは小質量分子雲の数密度が高いことに起因する. 今後の電波観測で同定されうる質量ペアを推定したところ, 星形成に重要と目される大質量分子雲同士の衝突現象は銀河円盤全体を観測できたとしても数10個程度しか同定できない可能性があると明らかになった. 従って今後の観測では, 数100個程度同定可能と思われる質量比の大きくついたペアを電波および光赤外で観測することが良い方針であると提案した. 4) 大質量分子雲は星からのフィードバックから生き残った種族であるため, 年齢が1億年程度と非常に長いとわかった. 一方で星からのフィードバックにより破壊される時間スケールは1000万年かそれ以下程度であるので, 寿命は短い. 従って観測から示唆されている分子雲の長寿命性と短寿命性という二分的議論は, 分子雲の「年齢」と「寿命」という異なる時間スケールの評価にそれぞれ対応していることを明らかにした.
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(31 results)