RNA結合タンパク質が司る新規細胞周期制御メカニズム
Project/Area Number |
15J05603
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
野口 あや 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | RNA分解 / RNA結合タンパク質 / 細胞周期 / DNA障害応答 / リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究により見出した複数のZFP36L2ターゲット候補mRNAについて、コントロール細胞とZFP36L2ノックダウン細胞における発現量を定量的PCRにより比較した。その結果、CCND3やCCNA2、CCNE2などのG1-SサイクリンをコードするmRNAがZFP36L2ノックダウン細胞で増加することを発見した。この結果から、ZFP36L2はG1-SサイクリンmRNAsの分解を誘導し、細胞周期進行を抑制する働きがあると考えられた。実際に、ZFP36L2ノックダウン細胞はDNA損傷時にS期停止する細胞の割合が減少しており、DNA修復時の細胞周期停止においてZFP36L2が重要な因子であることが明らかになった。また、ZFP36L2ノックダウン細胞は、DNA損傷時のアポトーシスの割合が高くなった 。この結果は、DNA損傷時にZFP36L2が細胞周期進行因子mRNAの分解を介して細胞周期を停止させ、アポトーシスを抑制している可能性を示す。さらに、質量分析の結果から、ZFP36L2が細胞周期の各phaseで異なる因子群と複合体を形成している可能性を見出した。ZFP36L2結合タンパク質の多くが核内タンパク質であったことから、ZFP36L2が核内機能を持つと考えられる。結合因子との相互作用を調べることで、これまで不明であったZFP36L2核移行の意義を明らかにすることができるかもしれない。本研究では、ZFP36L2がmRNA分解を介して細胞周期進行を抑制する新規細胞周期制御因子であることに加え、ZFP36L2がDNA損傷時の細胞の運命を決定する重要な因子であることを初めて明らかにした。また、細胞周期依存的な動的複合体形成や核内機能など、ZFP36L2の新たな知見を提供することができた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)