幼児における心的数直線の形成過程の検討:規定因の特定から日常場面への応用まで
Project/Area Number |
15J05804
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educational psychology
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浦上 萌 広島大学, 教育学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 心的数直線 / 数量概念 / 数直線課題 / 空間認知 / 保育場面 / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,幼児における心的数直線の発達を明らかにするために,縦断調査とそれに関わる要因に関して調査した。 まず,幼児 (年少児) 33名を対象に,数直線上で数を見積る数直線課題を実施し,心的数直線の形成過程について縦断調査の3時点目を実施した。本年度で3年間のデータ収集が完了したため,3時点での分析を行った。その結果,1,2時点目では,数の順序や大きさが考慮されていない見積りであった者も,3時点目では33名中28名が数の順序が正しく隣り合う数が等間隔である見積りを行っており,直線的な心的数直線 (直線型) を保持していることが分かった。しかし,提示された数直線の長さを考慮した単位量ではなく,自分の指の幅などを利用した単位量が反映されており,年長児でも成人と同じような直線型ではないことが明らかになり,数直線上で指の幅を使用して数を数える計数方略が関与していることが示唆された。 次に,昨年度,心的数直線の形成過程に関わる要因として空間認知との関連を検討していたが明確な関連が見られなかったことを受け,両者の関連が見られていたアメリカで観察を行い,欧米圏と日本の保育の違いから心的数直線の形成がどのように異なっているかを検討した。その結果,日本と比較すると数を数えさせるような活動をしているpreschoolは少なく,小学校で使用するような定規が保育室に置かれており,物の長さを測定し,その大きさを数字で示すような場面が見られるpreschoolがあることが明らかになり,保育環境が異なることが明らかになった。以上より,指の幅などが単位量として反映された心的数直線を持つことは,日本の幼児の特徴である可能性が示唆された。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)