交雑によるゲノム不和合回避と適応進化の分子機構:アゴハゼの交雑集団をモデルとして
Project/Area Number |
15J06937
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biodiversity/Systematics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平瀬 祥太朗 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 交雑帯 / 日本海 / 分子系統地理 / RADシーケンス / 次世代シーケンサー / 遺伝子浸透 / 集団遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本列島沿岸に生息するハゼ科魚類のアゴハゼには、更新世の日本海の隔離で生じた2つの遺伝的グループ(太平洋グループと日本海グループ)が存在し、分布境界にあたる岩手県田老周辺で交雑帯が形成されている。しかし、交雑帯を介したグループ間の遺伝子浸透はあまり進行しておらず、また、F2以降の交雑個体のみで構成された集団が田老に存在することが8座のマイクロサテライトDNAとミトコンドリアDNAによる解析で示唆されている。本研究は、アゴハゼにおけるこの第3の遺伝的グループの成立の背景にある遺伝機構を明示することを目的としている。 本年度は、太平洋グループの2集団と日本海グループの2集団、田老周辺の6集団の計209個体のRAD-seqを行い、交雑帯の集団構造ならびに田老の交雑集団のゲノム構成をゲノムワイド多型情報に基づいて調査した。多個体で共有された1163SNP座を用いてクラスタリング解析を行った結果、田老の交雑個体が約50%の混合比で各グループ由来のゲノムを有していることが示唆された。また、クラスター数を3と仮定した場合、田老の交雑集団は第3のクラスターに帰属され、このクラスターから各グループへの一方向的な遺伝子流動が検出された。田老の交雑集団に2グループのゲノムがランダムに浸透しているかどうかを調べたところ、約60%のSNP座でランダムではない浸透が検出された。RAD-seq解析の結果は、2グループの交雑によって新たなゲノム構成を有するグループが生まれたことを示唆している。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)