Project/Area Number |
15J07152
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中森 弘樹 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 失踪 / 社会問題 / 社会学 / 家出 / 自殺 / ホームレス / 責任 / 親密性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる本年度は、研究成果のまとめに注力した。 まず、前年度までライフストーリーの聞き取りを行ってきた失踪経験者たちと再び面会し、失踪を経験した後の現在の生活や、家族との関係といった現状について確認した。以上の追加調査の結果、失踪から家族の元に帰還し、一時的に家族関係が良好になった後に、現在までその良好な関係が持続しているケースと、そうでないケースがあることが明らかになった。これらのケース間の差異から、失踪によって個人が「親密な関係」の孕む重い責任から解放される際の条件について、検討を行うことができた。また、失踪者の失踪動機を分析することで、「親密な関係」からの離脱行為は、関係性(ボンド)の欠如によってのみ生じるのではなく、過剰によっても生じるという結論を得た。この結論は、「親密な関係」から排除されるリスクが強調される現代社会において、あえて能動的に「親密な関係」から孤立することがどのような意味を持つのか、という問いに対する一つの回答となる。 次に、失踪に関する過去の雑誌記事の分析や、民俗学の文献検討を行うことで、かつての「蒸発」や「神隠し」といった現象が有していた社会的な意味についても明らかにした。この作業によって、本研究計画における最終目標の一つであった、失踪現象の通時的な比較研究を達成することができた。以上の成果は、本年に刊行した、本研究課題の集大成となる単著にまとめられている。 また、研究初年度より継続していた、海外の研究動向の整理の成果も、論文として発表した。同論文では、国内外の「家出(runaway)」研究の変遷に加えて、Missing Persons:A Handbook of Research(2017)等の海外の論文集を参照することで、「行方不明」研究の最新の動向も紹介している。以上は、失踪現象の国際比較の端緒になる成果として、位置付けられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)