軟骨魚類に塩類細胞は必要なのか:広塩性オオメジロザメをモデルとした鰓の機能研究
Project/Area Number |
15J07266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aquatic life science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井ノ口 繭 東京大学, 大気海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 軟骨魚類 / 塩類細胞 / 浸透圧調節 / オオメジロザメ / プロラクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、広塩性軟骨魚であるオオメジロザメを淡水・海水に馴致し、塩類細胞のイオン輸送機構を検証することで、軟骨魚の浸透圧調節における鰓の役割を調べた。また、硬骨魚で淡水適応ホルモンとして知られているプロラクチンに着目し、浸透圧調節器官への作用を検証した。今年度は、淡水・海水に馴致したオオメジロザメの鰓を用いて、次世代シーケンサーによる発現遺伝子の網羅的な解析を行った。このトランスクリプトーム解析により、体液中の塩類の大部分を占めるNa+、Cl-を輸送するNa+, HCO3-共輸送体、Cl-チャネル、陰イオン交換輸送体、またCa2+を輸送するCa2+-ATPaseなどが、鰓で高い発現量を示したため、これらの遺伝子を塩類細胞のイオン輸送に関わる候補遺伝子と考えた。得られた候補遺伝子の中から、まずCl-チャネル2(CLC2)に着目して実験を進めた。組織別発現解析を行ったところ、CLC2が鰓弁と鰓隔膜に特異的に発現していることが確認された。次に、CLC2のプローブを用いて鰓でin situ hybridizationをおこなったところ、CLC2のmRNAは塩類細胞に特異的に発現していた。ここから、CLC2が軟骨魚の塩類細胞においてCl-の輸送を行っていることが強く示唆された。次に、軟骨魚類のプロラクチンの生理作用を検証した。本研究では、今年度に行ったオオメジロザメの下垂体のトランスクリプトーム解析から、プロラクチンとプロラクチン受容体が下垂体に強く発現している様子が観察され、そのcDNA配列が得られた。軟骨魚類ではプロラクチン受容体の存在は未だに報告されておらず、本研究が初めての報告となる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)