神経特異的RNA結合蛋白質Elavl2による脳内RNA制御の意義の解明
Project/Area Number |
15J07434
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大塚 貴文 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | RNA結合タンパク質 / 翻訳制御 / 神経細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、Elavl2タンパク質の脳内発現パターンを確認する為、マウス脳のスライス切片を用いた組織学的解析を行った。その結果、海馬CA3領域の錐体細胞および海馬歯状回門に存在するParvalbumin陽性神経細胞において、Elavl2タンパク質の発現を見出した。さらに、海馬神経細胞に神経活動を誘導したところ、誘導後3時間でElavl2タンパク質が急速に減少するという知見を得た。これは、Elavl2タンパク質が神経活動依存的に制御されていることを強く示唆すると同時に、Elavl2が制御する種々の標的RNAも神経活動に依存した制御を受けることを示唆している。以上までの結果をまとめ学術誌に報告した。 次に、Elavl2特異的抗体を用いたHITS-CLIP解析を行い、Elavl2新規標的RNAを800種類以上同定した。Elavl2標的配列の大部分はmRNAの3’非翻訳領域であることから、Elavl2の主要な機能として、標的mRNAの安定化もしくは翻訳促進を担うことが強く示唆された。同様に、Elavl2のコンセンサス結合配列も同定した。 さらに、マウス脳を用いたリボソームプロファイリング法の構築を行い、野生型およびElavl2ノックアウトマウス脳における翻訳効率の比較を行ったところ、ノックアウトマウス脳においてElavl2標的mRNAの翻訳効率が有意に減少することを見出した。ウェスタンブロット解析により、神経伝達やシナプス形成に関わる受容体分子のタンパク質量が、Elavl2ノックアウトマウス脳内で減少することを確認した。以上の新規知見より、Elavl2が生体脳内において標的RNAの翻訳を促進していることが極めて強く示唆された。現在、Elavl2の強制発現系による標的RNA翻訳促進の確認を行っており、それらをまとめた論文を執筆中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)