Project/Area Number |
15J07675
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Public law
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山本 健人 慶應義塾大学, 法学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2017: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2016: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | カナダ憲法 / 信教の自由 / 合理的配慮 / 憲法 / 対話 / 多文化主義 / 移民法 / カナダ / 承認 / アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画では、最終年度である本年度では、「対話的権利」についての法哲学の領域にも踏み込んだ根源的研究を行い、論文を1本公表し、研究報告を1回行うことであった。形式的な論文の本数と研究報告の回数という意味では、計画よりも進んだことになるが、「対話的権利」の根源的な研究については、部分的に明らかにし、公表したに留まっている。 社會科學研究38巻2号で発表した「宗教的共同体の構成員資格に関するルールへの介入――カナダ憲法に基づく一考察」においては、法哲学や政治哲学分野では注目されているものの、憲法学においては十分には検討されていない「マイノリティの中のマイノリティ」問題を念頭に宗教的共同体の内部紛争への司法的介入という問題を分析した。宗教的共同体の自律を認めることが、当該共同体の構成員の権利を抑圧してしまうというジレンマを抱える中で、多文化主義を国是とするカナダにおいては、宗教的共同体の多数派と少数派、そして政府の三者による「対話」を前提とした解決策が模索されていることを明らかとした。 大沢秀介・新井誠・横大道聡編著『変容するテロリズムと法』に収録された「危険人物認証制度(Security Certificate)の「司法的」統制」及び、移民政策学会での報告では、移民法の技術的な問題を中心に検討することとなったが、その過程からは、好意的なイメージが強くもたれるカナダにおいて、移民の選定過程や入国後の排除プロセスにおいて、厳重な管理が行われていることを指摘した。移民法領域は、多様性を尊重しつつもその「管理」も重要視するカナダのあり方を象徴している。長期的な計画となるが、ある社会に様々な価値を背景にもつ者が流入してくる移民法領域と、本研究課題を合わせて検討することは、グローバル化による現代多文化社会の形成とその調整を総合的に検討する研究成果となるものと考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)