Project/Area Number |
15J07680
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
野波 祐太 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 精子形成 / 温度 / 器官培養系 / 生殖学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では器官培養系を用いることで、温度のみが精子形成に与える影響を評価した。まず、温度測定チップを用い、陰嚢温度が約34℃、腹腔温度が約37℃であることを明らかにした。次に、実測値より、培養温度を34℃、37℃に設定し、後期精母細胞以降で蛍光観察可能なAcrosin(Acr)-EGFPマウス精巣の器官培養を行った。34℃では、Acr-EGFPの蛍光が観察され、伸長型精細胞まで分化することを切片標本にて観察した。一方、37℃では、Acr-EGFPの蛍光は観察されず、精母細胞までの生殖細胞が観察された。この結果より、37℃環境下では、前期精母細胞まで分化したことが明らかとなった。このことは、高温条件のみで精子形成障害を引き起こすことを明確にした。しかし、停留精巣に見られる精子形成障害、とりわけ未分化型精原細胞から分化型精原細胞への分化の障害は、高温だけでは説明がつかず、温度以外の要因が示唆された。 そして、器官培養系の温度を自由かつ精密に設定ができる利点を活かして、精子形成に与える温度の影響を詳細に検討した。その結果、36.5℃で培養を行うことで、Acr-EGFPの蛍光が観察されることを明らかにした。興味深いことに、36.5℃培養では、34℃に比べて短い培養期間でAcr-EGFPの蛍光が観察され、5週間蛍光を維持していた。また、切片標本にて精母細胞は存在するが、円型精細胞は観察されなかった。この結果より、36.5℃では、後期精母細胞まで分化したことが明らかとなった。 以上の結果より、0.5℃というわずかな温度差を精巣は感受し、精子形成に違いが生じることが明らかとなった。そして、マウス精子形成の分化段階ごとに、異なる温度閾値が存在することを示唆した。 本研究は、精子形成における温度の重要性を明確に示すと共に、精子形成が微小な温度の違いを敏感に感受することを明らかにした初の報告である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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