遺伝子配列ビッグデータを用いた「タケノコ状進化」の解明
Project/Area Number |
15J07743
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 求 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 系統解析 / グラフ / 進化シミュレーション / Spectral clustering / 初期進化 / TIMバレル / Long branch attraction / 多重配列アライメント / 分子進化 / ネットワーク / ペアワイズアライメント |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題で掲げた「タケノコ状進化の解明」を実現するために,初年度では新たな系統解析手法「Graph Splitting (GS) 法」を開発した.GS法は,まずペアワイズアライメントに基づいて配列類似性グラフを構築し,次にそのグラフを再帰的に分割することで系統樹を得る―つまり部分配列の類似関係を進化情報に変換する方法である.そして,進化シミュレーションに基づく性能検証を行い,GS法が従来手法を凌駕する性能を持つことを示した.2年目にあたる本年度では1) GS法のさらに詳細な評価,2) GS法の実データ解析への適用,3) GS法を用いた既存手法の性能改善,をそれぞれ試みた. まず,配列長や遺伝子数などのパラメータをより細かく変化させた大規模シミュレーションを行い,(a) 各パラメータを変えてもGS系統樹が依然として最良な推定系統樹であること,(b) グラフ密度を指標として用いることでGS法と従来法を使い分けるべき条件を判別できること,(c) 新たに考案した統計スコアによって系統樹の各枝の信頼性が担保できること,(d) GS法は従来法と比較して最速の手法であること,(e) これまで系統解析が困難とされてきた諸条件(Long branch attarctionなど)に対してGS法が最も頑健であること,を示すことができた.次に実データへの適用例として,TIMバレルスーパーファミリーの系統解析を行ったところ,GS法によって最も確からしい系統樹が推定され,さらにピリミジン代謝の初期進化に関する新規知見が得られた.最後に,GS系統樹をガイドツリーとして用いると,既存の多重配列アライメントや系統解析手法の性能が向上することがシミュレーション解析によって示された.以上の結果より,「タケノコ状進化」の問題に取り組む上でGS法が極めて有用であることが改めて示された.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)