Project/Area Number |
15J08092
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笠原 健人 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 液体ダイナミクス / 拡散律速反応 / 蛍光消光反応 / 反応ダイナミクス / 積分方程式理論 / Smoluchowski方程式 / RISM理論 / 溶液ダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,最初に昨年度導出した分子性液体におけるSmoluchowski方程式の数値計算プログラムの改良を行った.数値解法の検証のため,従来のSmoluchowski方程式でも記述可能な単純液体(液体アルゴン)の反応に適用した結果,適切な三次元グリッドを選べば,新規解法は厳密解をほぼ完全に再現することが確認できた.続けて,二原子分子液体の拡散律速反応(蛍光消光反応)に適用した.また比較のためDongらによって提案されている分子動力学(MD)法を用いた反応シミュレーション計算を行った.比較の結果,蛍光分子周囲の消光分子分布は0-2 psの短時間領域では若干の差異が現れたものの,5 ps以降の長時間領域では両者は良い一致を示した.また,反応の速度定数を計算したところ,新規理論では反応初期の速度定数をMD法よりも大幅に過大評価した.これは,反応を記述するために用いた完全吸収型境界条件が原因であり,従来の単純液体理論でも現れる挙動である.しかし,分布関数の時間発展と同様,5 ps以上の領域ではMDとかなり良い一致を示した.従って,新規理論が長時間領域において有効な理論であることが確かめられた. また,本年度は拡散律速反応の定式化にも深く関係している時間依存分布関数を,Smoluchowski方程式に基づいて計算するプログラムを開発し,リチウムイオン電池の電解質溶液である1.0 M LiClO4/エチレンカーボネート(EC)中におけるEC-Li+クラスターの解離過程に適用した.ECのカルボニル酸素に配位していたLi+が10 ps以下では主にECから離れる方向に拡散し,10 ps以降では徐々にエーテル酸素近傍に分布が広がっていくという結果が得られた.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)