新規阻害剤を用いた巨大ATPaseミダシンによるリボソーム生合成の制御機構の解明
Project/Area Number |
15J09028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical biology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青井 勇樹 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | リボソーム / 化学遺伝学 / オーキシンデグロン / リボソーム生合成 / 阻害剤 / ミダシン / ATPase |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、動的なリボソーム生合成の仕組みを高い時間分解能で解析するための化学遺伝学的な手法を学ぶため、米国ノースウェスタン大学のAli Shilatifard教授の研究室に客員研究員として約1年間参加した。 高等動物において、RNAポリメラーゼII(Pol II)によるRNAの転写伸長はプロモーター近傍で一時停止する。この転写伸長の停止と解除は数分のオーダーで起きる動的な生命現象である。Pol IIに結合するPAF1タンパク質複合体は、この転写伸長の停止と解除の制御に関わる。しかしこれまでに、PAF1が転写伸長を停止させる、または転写伸長の停止を解除するという相反する結果が報告されている。これらの結論は、RNAiノックダウン法によるPAF1タンパク質の除去後の実験結果に基づく。ノックダウン法の欠点は、PAF1を細胞内から除去するのに数日を要し、その間に生じる二次的な影響を排除できない点にある。そこで、標的タンパク質を数時間のうちに細胞内から除去することが可能なオーキシンデグロン法を用いて、PAF1の機能を直接的に解析できるのかを検討した。 ライスTIR1を恒常的に発現するヒトがん細胞DLD1において、Cas9を用いてPAF1遺伝子のC末端にAIDタグをホモに挿入した。このPAF1-AID細胞株を低分子化合物オーキシンで1時間処理したところ、90%以上のPAF1-AIDタンパク質が細胞内から除去された。この実験系を用いて、転写伸長の様子をPol II ChIP-seqにより観察したところ、オーキシンを添加して1時間後に、転写伸長の停止がゲノムワイドに解除されることがわかった。この結果は、PAF1複合体が直接的にプロモーター近傍での転写伸長を停止させることを示す。以上の結果を含む研究成果をScience誌に発表した。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)