Project/Area Number |
15J10728
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
|
Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
内海 邑 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 相利共生の進化 / 垂直伝播 / 水平伝播 / ニッチシフト / 進化ゲーム理論 / アダプティブダイナミクス / 細胞内共生 / シンビオジェネシス / 協力の進化 / 制裁の進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
相利共生は利用可能な資源を変え、生物が新たなニッチへ進出することを可能にする。例えば、ミドリゾウリムシでは共生藻類の獲得により従属栄養性から独立栄養性へと変化することが知られている。このように共生がニッチを大きく変える場合、共生者にとって水平伝達と垂直伝達のどちらが有利になるのだろうか。直感的には、共生相手を失ってしまうと新規ニッチを利用できなくなるため、ニッチ変化が大きい場合には垂直伝達が有利になると考えられる。しかしながら、ニッチ変化と伝達様式の関係はこれまで議論されてこなかった。そこで、本研究では共生による宿主のニッチ変化の大きさに応じて、共生者の伝達様式がどのように変わるのかを理論的に分析した。共生者の進化形質は水平伝達率であるとし、水平伝達率を上げると宿主の繁殖が抑制され垂直伝達されにくくなるというトレードオフを仮定した。また環境中には、共生状態の宿主のみが利用できる新規ニッチの資源と自由生活状態の宿主も利用できる既存ニッチの資源があると仮定した。共生によって既存ニッチの利用効率が高まる場合はニッチ変化が小さく、新規ニッチの利用効率が高まる場合はニッチ変化が大きいことに対応する。モデルの解析の結果、上記の直感に反して、共生によるニッチ変化が大きいほど共生者は水平伝達を進化させやすいことが明らかになった。これは、ニッチ変化が大きいほど、共生状態と自由生活状態の宿主間での資源競争が弱まり、自由生活状態の宿主の個体数が高く維持されるためだと考えられる。このときには、共生者が新たな宿主と出会いやすく、共生者にとっては効率的に増殖することのできる水平伝達の方が垂直伝達よりも有利になるのである。また、新規ニッチへの進出をもたらす共生系において、垂直伝達が進化するためには、新規ニッチの利用が既存のニッチ利用に比べて宿主の適応度を大きく増加させることが必要であった。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(18 results)