ツメガエル幼生尾の再生不応期に自己反応性免疫細胞の標的となる自己抗原の探索
Project/Area Number |
15J10835
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental pathology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻岡 洋 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | インターロイキン11 / 再生 / アフリカツメガエル / 未分化細胞 / 尾 / CRISPR/Cas9法 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、インターロイキン11(il-11)が尾再生に果たす役割を解明することが重要であると考え、解析を進めた。CRISPR/Cas9法でil-11をノックダウン(KD)したオタマジャクシでは再生尾長が短縮したが、これがゲノム編集に伴う非特異的な影響ではないことを確かめるため、il-11 KD群でtet-on法によりil-11を強制発現させた。すると、il-11を強制発現したKD群の再生尾長は対照群と同等まで回復し、il-11は再生に必要であることが分かった。 次に、il-11が再生のどの過程に必要であるか調べるため、il-11 KD群と対照群の尾切断端の遺伝子発現をRNA-seqにより比較した。すると、il-11 KD群では、成熟した組織である骨格筋選択的に発現することが知られている遺伝子の発現量が対照群と比べて相対的に上昇する一方、脊索、筋、感覚神経の未分化細胞のマーカー遺伝子の発現量が低下しており、il-11は複数の組織の未分化細胞の誘導・維持に必要であることが示唆された。 そこで、il-11自身に複数の組織の未分化細胞を誘導する能力があるか調べるため、オタマジャクシの全身にtet-on法でil-11を強制発現した。すると、尾を切断していないにも関わらず、強制発現群では尾の組織で脊索、筋、感覚神経の未分化細胞のマーカー遺伝子の発現量が上昇した。in situ hybridizationでも確認したところ、脊索、筋の未分化マーカー発現細胞数が増加しており、尾切断に伴う他の因子がなくても、il-11単独で複数の組織の未分化細胞を誘導できることが示唆された。 本研究は尾の様々な細胞系譜の未分化細胞の誘導・維持をil-11が担うことを示唆した初めての例であるとともに、器官再生の初発段階を再現できた可能性があり、人為的な器官再生につながる可能性を持つ重要な知見である。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)