小児患児が経験するイルネス・アンサーテンティの生涯発達的影響と発生機序を探る
Project/Area Number |
15J12105
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educational psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 悠 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イルネス・アンサーテンティ / 小児慢性疾患 / 面接調査 / 生涯発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、“イルネス・アンサーテンティ(IU)”について、近年注目されている不安やストレスとの関連からではなく、それが病気を経験した・している子どもの生涯発達に与える影響を実証的に明らかにし、日本文化におけるその発生メカニズムを詳細に明らかにすることを目的としていた。 これまでの研究から、青年期以前に経験したIUがその後の将来展望と関連している可能性が示唆されたものの、前回の調査では小児疾患として小児がんや心疾患など幅広い疾患を対象としていたため、結果の解釈には限界があった(研究参加者の将来展望に対するIUの影響が、病気の種類の影響と、交絡してしまう可能性が否定できないため)。そのため今年度は、都内のA大学病院の院内学級において改めて研究参加者を募集し、治療環境・治療疾患についてその類似性を高めた上で再度検討を試みた。結果的に、A病院に入院経験のある成人期前期の男女11名と、その母親7名に半構造化面接を行うことができた。この調査の結果で、今回の母親は全員IUについて語りがあったものの、子ども11名のうちおよそ半数からはIUがないと語られた。その背景には、母親や医療者からの説明が大きな役割を果たしていると考えられるが、今後さらに分析を進めていく。 また、子どものIUの発生・低減と病棟保育の関連を検討した研究として、「いまここ」を超える保育目標(「退院してから~」「10年後に~」など)を語った保育士3名を対象に面接調査を行った。その結果、病棟保育士は子どもの発達度合いや病気・病院の理解をあそびなどの場面で確認し、それを医療者に共有することで、入院・治療環境が子どもにとって見通しのもてるものになるよう、すなわち、不要なIUの発生を防げるよう、働きかけていることが示唆された。 一連の研究を通じて,日本の子どもが経験するIUついての解明が確実に進んだと考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)