mGluR1トランスジェニックマウスを用いた神経可塑性の研究
Project/Area Number |
16015281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
饗場 篤 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 育雄 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50335452)
新石 健二 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40362769)
原田 武志 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30362768)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | mGluR1 / トランスジェニックマウス / プルキンエ細胞 / 運動協調 / mGluR1b / Homer / Vesl / 登上線維 |
Research Abstract |
mGluR1bをプルキンエ細胞特異的に発現させたmGluR1bレスキューマウスでは運動失調が見かけ上なくなり、ローターロッド試験(8rpm及び25rpm)での運動協調能がレスキューされた。一方、ウェスタンブロット解析により、mGluR1bレスキューマウス小脳シナプソゾーム膜画分でのmGluR1蛋白質発現量がmGluR1aレスキューマウスよりも多いこと、mGluR1b蛋白質の免疫沈降産物にはHomer/Vesl蛋白質が含まれないことが明らかとなった。一方で、mGluR1bレスキューマウスでは、登上線維の多重支配、瞬目反射の条件付けのdelay課題はレスキューされなかった。また、初代培養プルキンエ細胞を用いた実験ではmGluR1bレスキュー細胞ではmGluR1アゴニストDHPGによって引き起こされるmGluR1依存性の内向き電流は生じ、そのアゴニスト依存性も野生型と同様であるのに対し、野性型およびmGluR1aレスキュー細胞で観察されるmGluR1アゴニストによる細胞内カルシウムの上昇の維持ができないことがわかった。また、mGluR1bレスキューマウスの小脳スライスを用いた平行線維刺激によるプルキンエ細胞での細胞内カルシウムの上昇は野生型やmGluR1aレスキューマウスと比較し非常に弱いことが明らかとなった。すなわち、mGluR1aの長い細胞内C末端と相互作用するHomer/Vesl等のシナプス後部に存在するadaptor蛋白質やscaffold蛋白質は、プルキンエ細胞でのmGluR1依存的なシグナルのうちでも、運動協調に必要なシグナル伝達には必須ではないが、登上線維シナプスの除去、瞬目反射の条件付け、mGluR1が活性化された時の細胞内カルシウム濃度の上昇に必要であることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)