Project/Area Number |
16028201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青木 慎也 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30192454)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 格子QCD / 小林・益川行列 / チャームクォーク / ボトムクォーク / 作用の改良 / 摂動計算 / 非摂動的改良係数の決定 / ドメインウォールフェルミオン / 格子OCD / 超微細構造 / 崩壊定数 / カイラル対称 |
Research Abstract |
素粒子の標準模型において小林・益川行列の決定は重要であり、現在も多くの理論的計算、精密測定実験が行われている。特に、ボトムクォークを含む重いB中間子の物理が重要であり、日本のKEKやアメリカのSLACのBファクトリーで精力的な実験が行われている。その実験結果から小林・益川行列を決定するには格子QCDによる理論的な弱電磁行列要素の非摂動的な計算が必要である。しかしながら、格子上では格子カットオフより重いクォークを取り扱うことには理論的な困難があり、精密な計算が難しかった。本研究では、この困難を解決するために格子作用の改良という考えを重いクォークの場合に適用した新しい方法を用いて研究を行った。昨年度の成果に加えて今年度は以下のような結果を得た。 1.重いクォークの0(a)改良された作用とカイラル対称性を持つドメインウォールフェルミオンの軽いクォーク作用を組み合わせてカレントの繰り込み及び改良係数を計算した。カイラル対称性のおかげでベクトルカレントと軸性ベクトルカレントの係数が等しくなることを証明した。この結果を論文として発表した。 2.重いクォークの0(a)改良された作用を使って、B中間子のBパラメタの計算に必要な4体フェルミ演算子の繰り込み定数と改良係数を摂動の1ループで計算した。組み合わせるべき、軽いクォークは通常のウィルソン型のものとドメインウォールフェルミオンの両方で計算を行っている。繰り込み定数の計算はほぼ完成し、現在、改良係数の計算を遂行中である。改良係数の計算は、両方が軽いK中間子の場合でもその複雑さのためにまだ行われていないので、この計算は世界初となる重要なものである。 3.今までチャームクォークに適用してきた「1ループで改良係数を決めた重いクォークの作用」をボトムクォークに適用可能かどうかを研究した。クエンチ近似ではあるが、4つの格子間隔で計算を行い、回転対称性の回復等の様子を研究した。その結果、4つの改良係数のうち、1つを非摂動的に決定したものを用いるとスケーリングの振る舞いが格段に良くなることがわかってきたので、その改良係数を数値計算で非摂動的に決定した。その結果、重いクォーク2つからなる中間子に関しては、従来の方法である非相対論的QCD作用と比べて、空間対称性の回復等や物理量のスケーリングの振る舞いが格段に良くなっていることが示された。1つの重いクォークと1つの軽いクォークをからなる中間子の場合は、非相対論的作用と同じようなスケーリングの振る舞いが観測されたが、この作用は連続極限を取ることが可能な相対論的な定式化なので、非相対論的QCD作用より優れていることが分かった。この結果は2005年の夏にアイルランドのダブリンで開催された格子関係の国際会議で発表された。現在、最終結果をまとめて論文を執筆中である。 4.我々が提案した作用をボトムクォークを含む系に適用するには非摂動的な繰り込みや改良係数の決定が重要となりそうなので、その可能性を検討し、今後、実用化の研究を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)