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脂肪細胞由来の新規生理活性ペプチド、アペリンと高血圧症との関連について

Research Project

Project/Area Number 16046203
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Biological Sciences
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

立元 一彦  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60240694)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 弘行  群馬大学, 医学部, 講師 (20251100)
Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥7,400,000 (Direct Cost: ¥7,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Keywordsアペリン / 高血症 / 脂肪細胞 / インスリン / グルココルチコイド / アンジオテンシンII
Research Abstract

アペリンは、1998年に我々がオーファン受容体APJに対する内因性リガンドとして発見した36個のアミノ酸からなる生理活性ペプチドである。アペリンは血管内皮などから分泌され、内皮由来の一酸化窒素(NO)を放出して血圧を降下する。また、アペリンは既知の生体物質の中で最も強力な心筋収縮作用をもち、心不全などの病態生理において重要な役割を担うことが示唆されている。我々は、アペリンが脂肪細胞の産生する新しいアディポサイトカインであることを明らかにし、アペリンが肥満、高血圧症、動脈硬化などの病態生理に重要な役割をもつことを示唆している.本研究では、アペリンの脂肪細胞における生理的役割を検討するため、各種ラットモデルにおけるアペリンの血圧降下作用とマウス脂肪細胞および3T3-L1脂肪細胞におけるアペリンの遺伝子発現とその制御に関する研究を行った。
我々は、アペリンが脂肪組織の豊富なラットに対しては強力に血圧を降下させ、脂肪組織の少ないラットに対しては弱い血圧降下作用を示すことを示した。さらに、マウス分離脂肪細胞においてアペリンおよびアペリン受容体の両方のmRNAが発現していることから、アペリンがオートクリンあるいはパラクリン機構を介して作用する可能性を示唆した。また、我々はマウス3T3-L1細胞の脂肪細胞への分化の過程でアペリンmRNAの発現が増加することを見いだした。分化後の3T3-L1細胞におけるアペリンの発現はインスリンにより増加し、デキサメタゾンにより抑制された。また、インスリンによる発現増加はデキサメタゾン添加によって抑制され、デキサメタゾンによる抑制はインスリン添加によって回復した(1)。これらの結果は、脂肪細胞からのアペリン分泌が低インスリンおよび高グルココルチコイド濃度の条件下で低下することを示唆した。一方、脂肪細胞はアンジオテンシンを産生し、グルココルチコイドはそのアンジオテンシン産生を促進することが知られている。さらに、アペリン欠損マウスではコントロールと比較してアンジオテンシンによる血圧上昇作用が増強される。正常血圧の肥満患者における血中アペリン濃度が、非肥満患者と比較して2倍ほど上昇していることなどから、アペリンが肥満において血圧を正常に保つために抗アンジオテンシン作用物質として重要な役割を担っている可能性が指摘される。しかし、ストレスなどが原因で起る高グルココルチコイド濃度の条件下では、血圧降下作用のあるアペリンの産生が抑制され、血圧上昇作用のあるアンジオテンシンの産生が促進されることが予想される。そこで、肥満高血圧患者においてはストレスなどが原因で起ったグルココルチコイド濃度の上昇によるアペリン分泌機能の破綻が高血圧症の一因となっている可能性が示唆される。

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2005 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Regulation of apelin mRNA expression by insulin and glucocorticoids in mouse 3T3-L1 adipocytes.2005

    • Author(s)
      Wei, L., Hou, X, Tatemoto, K
    • Journal Title

      Regulatory Peptides 132

      Pages: 27-32

    • Related Report
      2005 Annual Research Report
  • [Journal Article] Stimulation of increases in intracellular calcium and prostaglandin E_2 generation in Chinese hamster ovary cells expressing receptor-Gα_<16> fusion proteins.2004

    • Author(s)
      Suga, H., Takeda, S., Haga T., Okamura, M., Takao, K., Tatemoto, K.
    • Journal Title

      J.Biochem. 135

      Pages: 605-613

    • NAID

      10016199921

    • Related Report
      2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2018-03-28  

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