極低温下における積雪内水蒸気輸送と安定同位体改変に関する研究
Project/Area Number |
16681002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤田 耕史 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (80303593)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2004: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
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Keywords | 南極 / 降雪 / 安定同位体 / 低温室実験 / 昇華実験 / 安定同位体比 |
Research Abstract |
本年度は前年度に引き続き、南極ドームふじにて採取した降雪中の安定同位体に関する解析を進めた。ドームふじの年間降水量は28mmと極めて乾燥しているが、そのほとんどの期間で少量ながらも降雪が観測された。日降水0.3mm上の日は1年間で18日、11イベントを数えたが、これらのイベント的降雪だけで年間降水量のほぼ半分がもたらされていた。これらの降雪イベントが生じる際には昇温が観測されており、このために降水量で重み付けをした気温が年平均気温よりも5℃程度暖かいという結果が得られた。 降水試料の安定同位対比は分析の標準試料をはるかに下回る値を示していたため、検量線の直線性が問題となった。そこで、同研究科の阿部理助手の協力を得て実験をおこない、検量線の直線性を確認した。以上の結果をまとめ、Fujita and Abe(2006)として出版した。 上記解析の結果は、アイスコア中の安定同位体から過去の気温復元をおこなう際に用いられる気温と同位体比の関係が、イベント頻度の多少に伴って大きく変化することを示唆している。そこで降雪イベントをもたらしている気圧場について、全球気候データを解析し、高気圧ブロッキングによって氷床内陸に水蒸気がもたらされていることを明らかにした。この気圧場が形成される頻度を解析したところ、ここ数十年という短い期間においても、気温と降水の同位体の関係は大きく変動していることがわかった。現在論文化に向けて最終的な解析を進めている。 降雪の解析を進める一方、長岡雪氷研究所の協力を得て、雪の作成・昇華・温度勾配実験をおこなった。これは積雪内水蒸気輸送にともなう安定同位体の変化を明らかにするための実験である。これまでは昇華は一方的に雪粒子から水分子が失われる現象として理解されていたが、日本と南極の雪を同時に実験にかけた結果、昇華が進む間にも周辺の水蒸気の凝結と氷粒子からの昇華が生じていることが明らかになった。これらの現象を説明するために新しいアイデアのモデルを使い、両者の雪の同位体変化をうまく説明することができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)