大規模計算によるタンパク質切断解析データベースの構築
Project/Area Number |
16700280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
福井 一彦 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学研究センター, 研究員 (60371069)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 質量分析 / フラグメント / 分子軌道計算 / 断片化 / プロテオミクス / IRスペクトラ / 解離 / データベース / 赤外多光子 / 衝突解離 |
Research Abstract |
質量分析法を使用したタンパク質構造やその翻訳後修飾に関する情報を取得するトップダウン・プロテオミクスやグライコミクスでは、消化酵素を用いることなく解析処理高速化を実現する方法としてタンパク質の全体の情報をはじめに取得し、光や衝突プロセスを用いることで得られた断片化イオンの質量その構造を得る実験が行われている。これらの実験ではイオン化された生体高分子に外部よりエネルギーを与えることで(主に赤外多光子吸収や衝突誘起)生成したフラグメントを同定している。 本研究では非経験的・半経験的な分子軌道法によるペプチド結合の評価やプロトン誘起による反応解析のためプロトン付加位置の大規模計算を行った。一般的に低エネルギー解離実験ではアミノ酸主鎖のC'-N結合で切断されたフラグメントが主に生成されることが知られているので、N末端やC末端を考慮したジペプチドに対しペプチド結合のボンドエネルギー計算を行った。また質量分析計を用いた実験によりタンパク質やペプチドをソフトイオン化し断片化する際は、プロトン付加したフラグメントイオンが主に観測できことが知られている。このイオン化に伴うモデル計算としてプロトンの付加し易さを決定するため、プロトンをジペプチド主鎖の酸素や窒素に付加し網羅的にプロトンアフィニティ計算を実行した。これらの計算結果はデータベース(DB)として整理することで、実験で得られたスペクトルの効率的な解析に繋がると考え分子軌道計算DBを構築した。ここで開発しているDBはJAVAとSQLの言語を用いており汎用性の高いLinux上で動作でき、ボンドエネルギーやアフィニティ計算をDBに組み込んでの質量分析支援DBの動作確認を終えた。また振動計算を実行することで、分子のvibrational degree of freedomが増えることにより内部エネルギーの変化が計算できる機能を加え、与える外部エネルギーの妥当性を考察した。DBの計算スペクトラ解析機能としてはIRやUVスペクトラを表示できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)