Project/Area Number |
16710072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology (2005) Waseda University (2004) |
Principal Investigator |
田中 崇之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (10367120)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | グラフェン / 高分解能電子エネルギー損失分光法 / fcc鉄 / 炭素ナノ構造体 / フォノン / ナノ構造体 / エッジ局在状態 / 高分解能電子エネルギー分光法 / HREELS |
Research Abstract |
フラーレンやカーボンナノチューブに代表される炭素原子から構成される炭素ナノ構造体にはとりわけ関心が寄せられている.炭素ナノ構造体の中には活性炭のように、多くの「端」を持っている構造体が含まれているが、その特性は未解明であった。 本研究ではグラフェン微結晶の終端形状の制御を行い、その端に局在した物性を調べた。先行する理論研究により、端に局在した物性はエッジ局在状態が担っていることが指摘されている。我々は高分解能電子エネルギー損失分光法(HREELS)により、端を制御して作製したグラフェンナノリボンにおいては、アームチェア端に局在するエッジ局在フォノンの存在を立証した。また同じくグラフェンナノヘキサゴンにおいては、ナノ構造体に特有のフォノンバンドは確認されたものの、ジグザグ端に局在するフォノンは存在しないことを示した。この成果は、終端形状の違いにより、エッジ局在特性の発現の有無が生じることを示唆する。グラフェンのエッジ局在物性は終端形状を整えないと十分に発現しないことを意味し、今後グラフェン終端の形状制御の方法を開拓する必要性を改めて示した。 グラフェンナノ構造体の機能に関する研究も平行して行い、グラフェンと構造の類似するh-BNとNi(111)基板間に鉄の原子を挿入させることで、fcc鉄を約11層挿入することができた。Ni(111)上に直接fcc鉄を形成した場合に比べ、h-BNで被覆することで大幅にfcc鉄層を厚くすることが可能になった。この挿入したfcc鉄層は、h-BNやNi(111)との相互作用により、面内格子定数が圧縮されており、このことを反映して縦波フォノンがハード化していることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)