Project/Area Number |
16710075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
木野田 剛 神奈川科技アカデミー, 研究員 (40373451)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 二酸化チタン / パルスレーザー堆積法 / 薄膜 / 磁気光学効果 / 不純物添加 |
Research Abstract |
Coを添加したTiO_2(Co-TiO_2)薄膜は、紫外〜可視光に対して透明な室温強磁性体である。また、母体であるTiO_2のバンド端(〜350nm)付近で磁気光学効果を示すことが報告されており、次世代の短波長帯通信に対応した光アイソレータの応用が期待される。しかし、同薄膜の実用化にあたっては、さらなる磁気光学的性能の向上が必要である。本研究では、Coに加えキャリア制御のためNbを共添加したTi_<1-x-y>Co_xNb_yO_2薄膜を作製し、磁気光学特性の評価を行った。 PLD法により、LSAT(100)基板上にアナターゼ型Ti_<1-x-y>Co_xNb_yO_2薄膜(x=0.05,y=0〜0.2)を成長させたところ、単相の良質なエピタキシャル薄膜が得られた。走査型トンネル顕微鏡による表面観察の結果、直径2〜5nm、高さ1nm程度の粒状構造が観察され、ナノスケールで平坦な表面を有することがわかった。 また、上記Ti_<1-x-y>Co_xNb_yO_2薄膜におけるファラデー回転角θ_Fの印加磁場依存性を測定した結果、いずれの試料においても、薄膜の強磁性に由来するヒステリシスが観測された。θ_Fの大きさは、y≦0.06ではNb置換量の増加に伴いθ_Fが増大し、一方、y>0.06のNb高濃度領域ではのは減少する傾向が見られた。これより、y=0.06のとき最適組成であると結論された。実用上重要と考えられる無磁場下でθ_Fのを見積もったところ、y=0.06のときθ_F〜0.7×10^4degree/cmであり、従来材料の磁性ガーネット膜に匹敵する値が得られた。また、基板の寄与を含んだTi_<0.89>Co_<0.05>Nb_<0.06>O_2薄膜の外部透過率は、可視光に対して約60〜70%であった。以上より、Nb添加は薄膜の透明性を保ちながら有効にキャリアを導入できる方法であると考えられ、本系における磁気光学効果向上ための基本指針を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
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