超対称模型におけるニュートラリーノ暗黒物質とCP対称性の破れ
Project/Area Number |
16740150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
二瓶 武史 日本大学, 理工学部, 講師 (60339257)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 超対称性 / 暗黒物質 / CP対称性の破れ / ニュートラリーノ / 余剰次元 |
Research Abstract |
平成17年度は、前年度に引き続き、ミニマル超対称模型におけるCP対称性の破れがニュートラリーノ暗黒物質の対消滅の生成断面積および現在の宇宙における残留エネルギー密度に与える影響を考察した。 前年度の解析とは異なり、電子双極子能率の実験的制限を満たすために、第一、第二世代のスカラーフェルミオンの質量を10TeV程度と非常に大きく取った場合に、ヒッグシーノ質量パラメータの複素位相の効果を調べた。その結果、ニュートラリーノ対消滅におけるWボソン対生成過程およびヒッグス粒子対生成過程の断面積がCP対称性の破れによってかなり増大することが示された。また、この効果によって暗黒物質の残留エネルギー密度が大きく変化しうることが明らかにされた。 (Phys.Rev.D73,035005,2006) また、超対称理論をブレーン模型と呼ばれる5次元理論の枠組に拡張し、初期宇宙の膨張を記述するフリードマン方程式に新たな項が加わった場合に、ニュートラリーノ暗黒物質の残留エネルギー密度の評価がどのように変更を受けるかを調べた。その結果、残留エネルギー密度が通常の4次元の解析結果に比べて何桁も大きくなりうることが示された。また、そのことを用いて5次元のプランク質量の値に対する制限を求めた。 (Phys.Rev.D71,063535,2005) さらに、原子核の電気双極子能率に対する最近の実験結果から、超対称理論におけるCP対称性の破れのパラメータや超対称粒子の質量に対して厳しい制限を与えた。 (J.Phys.Soc.Jap.74,2480,2005)
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)