高分子融体からの変形によって誘起された一時通過型結晶化のシンクロトロン放射光解析
Project/Area Number |
16750181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer/Textile materials
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
上原 宏樹 群馬大学, 工学部, 助手 (70292620)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 溶融延伸 / 超高分子量ポリエチレン / 分子鎖絡み合い / シンクロトロン放射光 / in -situ解析 / 六方晶 / 斜方晶 / メタロセン触媒 / in-situ解析 / 六法晶 |
Research Abstract |
鎖状化合物であるアルカンを溶融状態から結晶化させると、極めて短い時間スケールでは、不安定相への一時通過的な結晶化が起こることが報告されている。これに対して、同じメチレン連鎖で構成されていても、鎖長が長くなってポリエチレンとなると、分子鎖の一部が結晶化前駆体を形成することが示唆されているものの、それらが結晶相と断定できるほどには集合しないので、安定相への結晶化途中で不安定相を通過するかについては、あいまいなままである。 配向ポリエチレン試料を末端固定下で昇温すると、150℃以上で斜方晶から六方晶を通過して溶融に至ることはすでに知られていた。この六方晶型は、高温高圧で安定相となる「伸び切り鎖結晶」の結晶型と同じである。したがって、溶融ポリエチレンに分子配向を導入すれば、六方晶を通過して、斜方晶へと結晶化すると考えられるが、溶融状態では分子運動性が高いために、一旦分子配向が導入されてもすぐに緩和してしまう。そこで、我々は分子量の極めて大きい、すなわち、緩和時間の時間スケールが変形速度よりも充分に大きい状態で引張り変形を行うことよって、溶融状態であっても配向状態を維持することを試みた。シンクロトロン放射光を用いたその場X線回折測定を行った結果、ポリエチレン融体からの結晶化においても、変形を与えることによってアルカン同様の一時通過型の結晶化が起こることを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)