高速多重極子展開法を用いた派生証券の高速価格計算手法に関する研究
Project/Area Number |
16760053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 有作 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20362288)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | オプション / 価格評価 / 数値計算 / 高速ガウス変換 / 数値積分法 / 並列計算 / 金融工学 / 2重指数型数値積分公式 / マートンのモデル / 固有値問題 |
Research Abstract |
本研究では,アメリカン・オプション,経路依存型オプション,複数資産に依存するオプションなど,価格を求める解析的公式が存在しない複雑な派生証券について,高速・高精度に価格を計算するための数値計算手法の開発を目的とする。これに対して,平成17年度は次のような研究成果が得られた。 (1)アメリカン・ルックバック・オプションに対する価格計算法の開発 ルックバック・オプションのうち,期限前行使が可能ないわゆるアメリカン・ルックバック・オプションは実用上重要である。本研究では,高速ガウス変換と2重指数型数値積分公式の組み合わせによるルックバック・オプションの価格計算法をこの場合に拡張した。数値実験の結果,従来法で最速とされるReinerの方法と比べても,より高速・高精度に価格を計算できることを確認した。本成果は論文誌Publ.RIMS Kyoto Univ.で報告した。 (2)天候デリバティブに対する価格計算法の並列化 高速ガウス変換に基づく天候デリバティブの価格計算法を前年度に開発したが,この方法は従来のモンテカルロ法に比べて高速ではあるものの,リアルタイム・プライシングなどの応用にとってはまだ計算時間がかかり過ぎるという問題点があった。そこで,この方法に対する効率的な並列化手法を開発した。並列化の結果,10台程度のPCクラスタを用いれば典型的な天候デリバティブの価格計算を10秒程度で行えることを示した。この速度は,ほとんどの応用にとって十分である。本成果はSpringer-VerlagのLecture Notes in Computer Scienceで報告した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)