Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究は,階段や斜面を昇降できる2足歩行型の歩行障害者用車いすなど福祉分野での現実的な利用が可能な汎用2足歩行ロボットの開発を目指し,主に福祉分野への現実的応用が可能な改良機の開発を目的とした. 平成18年度には,安定性の向上と信頼性の向上の2面から並行して研究を行った. まず安定性の向上に関しては,姿勢角センサをもちいた姿勢補償制御により誤差累積を防止する手法を開発した.これにより歩行周期1.02s/step,歩幅0.2m,搭乗者体重50kgでの人間搭乗不整地歩行に成功した. また,平成17年度には搭乗者の能動的運動による外乱に対するフィードバック制御への第一段階として,早稲田大学で過去に開発されたZMP方程式の初期値解と着地位置変更を用いたリアルタイム外乱補償制御に,目標ZMP修正による発散防止手法とZMP偏差のフィードバックを加えた改良外乱補償制御を開発した.これにより,歩行周期0.96s/step,歩幅0.1m,搭乗者体重50kgで歩行中にピーク125Nの外力を加えた際にも安定に歩行することができた. またこれらを併用することにより,人間が搭乗して不整地を歩行している最中に外力を加えた際にも安定に歩行が継続できることを確認した. 信頼性の向上に関しては,直動アクチュエータの歩行中のモータ電流実効値のばらつきを平均化させるため,逆動力学シミュレーションとGAを用いたジョイント配置の最適化設計を行い,この結果に基づいてハードウェアを再設計した.この結果歩行中のモータ電流実行値の最大値が約15%低減でき,発熱量の低減も確認できた.またハードウェアの軽量化も行い,最大積載重量を20kg増加させ,またこれにより体重75kgの人間搭乗歩行に成功した. これらにより,福祉分野への応用が可能な人間搭乗2足歩行ロボットの基礎技術を開発できたと考える.
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