リチウムイオンの電気化学的浸透によるコンクリートのASR膨張抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
16760374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural engineering/Earthquake engineering/Maintenance management engineering
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 隆雄 徳島大学, 工学部, 助教授 (20284309)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | リチウムイオン / 電気化学的浸透 / コンクリート / アルカリ骨材反応 / 膨脹抑制効果 / 温度変化 / 電流密度変化 / Li / Naモル比 / 膨張抑制効果 |
Research Abstract |
アルカリ骨材反応によるコンクリートの膨張抑制効果が確認されているリチウムイオン(以下Li^+)を電気化学的にコンクリートに浸透させる手法が検討されている。本研究は,通電処理条件を変化させたときのLi^+電気泳動特性およびコンクリートの膨張挙動の変化を把握することを目的として実験的検討を行った。得られた結果を以下に要約する。 (1)モルタル供試体に対して,Li^+の電気泳動試験を実施した結果,電流密度は2.0A/m^2の場合にLi^+の電気泳動が促進され,通電時の温度は20℃の場合よりも40℃の場合の方がLi^+の電気泳動が促進された。 (2)Cl^-,Na^+,K^+の各イオンのコンクリート中における電気泳動は,通電時の温度が高い場合に促進された。 (3)通電時の温度を40℃とすることで20℃の場合よりも電解液からコンクリート中へのLi^+の電気泳動を促進させることができた。ただし,Li/Naモル比が1.0以上となった部分は通電面付近に限定され,Li^+の浸透を大幅に促進させることはできなかった。 (4)通電処理条件によらず,処理後のASR膨張率は無通電の場合よりも小さくなった。膨張抑制効果は暴露面付近が最も大きく,暴露面から離れるにしたがって膨張抑制効果は低下した。 (5)通電処理条後のASR膨張抑制効果は,処理後1年間の促進ASR環境下においても持続した。また,コンクリートの割裂面の観察結果から細孔溶液レベルではLi^+がコンクリート中の鉄筋の裏側まで浸透していた可能性が確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)