小型木造漁船の健造に係わる社会構造とその破綻のプロセス
Project/Area Number |
16780151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agro-economics
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
濱田 武士 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (80345404)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 小型漁船 / FRP / 造船所 / 小型木造漁船 / 造船用材 / 素材生産技術 / 製材技術 / 和船式漁船 / 木材流通 / 船体建造 / 造材技術 / 船大工 |
Research Abstract |
FRP船体の漁船は、1970年代から増加し、現在、漁船に占めるFRP船体の割合は90%を超えている。このように、我が国の漁船のほとんどが木質からFRPに取って代わった要因としては、(株)ヤマハ発動機や(株)ヤンマーなど、大手メーカーがFRP船体の量産体制を構築し、販売網を広げたことが大きく影響している。しかし、大手メーカーの市場占有率は50%程度であり、残る50%は、FRP建造技術を導入した中小・零細造船所による建造によって達成されている。 漁村にある中小・零細造船所が、大手メーカーに市場を席巻されず、FRP建造の担い手になり得た理由は2つある。第一に、大手メーカーは、品質は高いが、量産体制であるため、製造する船型のバリエーションが少なく、多種多様な船型ニーズに応え得られなかったこと。第二に、中小・零細造船所に適した船体工法が開発され、それが急速に普及したことである。その工法とは、低コストで簡単に作成できる簡易型雌型を用いたFRP船穀の工法である。簡易型雌型を用いた工法は、木造船体を建造してきた船大工にとっては、特に高度な技術を必要とせず、初期投資も少額であった。そのこともあって、漁村における中小・零細造船所が、短期間の研修で習得でき、導入し得る工法であった。さらに、中小・零細造船所が建造する船体の価格は、低コストで製造していることもあり、大手メーカーの価格よりも低額であった。こういった要因が重なって、大手メーカーと中小・零細造船所の販売競争が高まり、FRP船体の供給速度が高まったのである。 こうして小型木造漁船を供給してきた産業構造の崩壊が決定的となった。しかし、FRP船体は、腐食しないことから、耐久性があるため、船体の更新が進まない。そのためか、漁業生産が縮小し、漁業者が高齢化している今日、造船所数が激減している。1998年時点で約1700、1973年の約1/2となった。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)