Project/Area Number |
16780191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
江口 祐輔 麻布大学, 獣医学部, 講師 (60367240)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | イノシシ / 鳥獣害 / 超音波 / 忌避 / 行動 |
Research Abstract |
我が国においてイノシシによる農作物被害が各地で発生している。被害を防ぐためには、対象となる動物の行動を把握し、新たな防除技術の開発や総合的対策の展開を図る必要がある。本研究は、超音波による音刺激に対するイノシシの行動を調査し、誘因性と忌避製について検討し、イノシシの行動制御技術開発のための基礎的知見を得ることを目的とした。 音刺激試験:飼育イノシシにおける試験では1頭ずつ音を提示した。提示音は音圧波形をサイン波に設定し、周波数を中-高周波数領域で10k〜80kHzの8段階、中-低周波数領域で2k〜5Hzの9段階に設定し、超音波発生装置を用いて発生、イノシシの反応を記録した。周波数が40kHzの音に対して、「静止」、「スピーカー定位」、「スピーカー探査」の反応を示す個体が認められた。このことからイノシシは超音波を聞くことができると推察されるが、すべての超音波に対して忌避反応を示さず、超音波を嫌がらないと推察された。しかし、ヒトの可聴域内である500Hzの音に対して忌避反応と思われる「逃避」、「身震い」の反応を示す個体が認められた。500Hzで忌避反応と思われる反応が確認できたため、新たに200Hzの試験を行ったところ、「逃避」、「身震い」の反応を示す個体が認められた。野生個体の試験では群れに対して同時に音を提示したところ、飼育個体と同様の傾向を示し、新たな防除技術開発の可能性が示唆された。しかし、試験中に群れが移動してしまうなど、十分なデータを得るには至らず、試験を継続する必要がある。 豚の尿に対する試験:雌ブタの発情期の尿と非発情の尿および、対照として蒸留水をイノシシに嗅がせた結果、発情尿に対する雄イノシシの反応が大きく、嗅ぎ行動が多く発現した(P<0.05)。また、捕獲おりに発情尿を入れた試験では、反応試験と同様、雄の反応が大きく、檻に侵入後、フレーメン様行動が認められ、誘因物質として実用化の可能性が示唆された。 (特許申請を行うため、成果の公表を見合わせる必要アリ)
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