Project/Area Number |
16790435
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前川 寛充 慶應大, 医学部, 助手 (80372928)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Eph / ephrin-B2 / PI3-キナーゼ / eNOS / NO |
Research Abstract |
我々はEphレセプターのリガンドであるephrin-B2がin vivo, in vitroで血管新生作用を有することを報告してきた。さらにその血管新生作用はPI3-キナーゼを介するものであることを、阻害薬を用いた実験で明らかにしたが、さらにPI3-キナーゼの下流でどのような分子機構で血管新生作用が惹起されるかの解明はできていなかった。血管内皮細胞を、増殖因子を除いた培地で12時間培養した後にephrin-B2/Fcキメラ蛋白を作用させると、用量依存的にeNOSのリン酸化が認められた。ephrin-B2/Fcキメラ蛋白を作用させる前にPI3-キナーゼ阻害薬のLY294002(10μg/ml)を30分作用させることによりeNOSのリン酸化が消失し、ephrin-B2/FcはPI3-キナーゼを介してeNOSを活性化することと考えられる。ephrin-B2/Fcキメラ蛋白が実際にNO産生を増加させるかどうかを、血管内皮細胞で調べた。ephrin-B2/Fc(1μg/ml)を作用させて48時間後に培地内のNOをGriess法で調べると、コントロールに比べ有意にNOの産生が亢進しており、さらにこのNO産生効果はPI3-キナーゼ阻害薬で減弱した。NO阻害薬であるL-NAMEで前処理すると、ephrin-B2/Fcによる血管内皮細胞のmigration促進効果が減弱しており、NOがephrin-B2による血管新生作用を媒介していると考えられる。さらに、マウスにL-NAMEを飲用水に混ぜて投与し、その後にephrin-B2による角膜血管新生を評価すると、有意に血管新生作用が減弱しておりin vivoでもNOがephrin-B2による血管新生作用を媒介していると考えられる。
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