統合失調症の活性型ミクログリアに関する脳機能画像を用いた研究
Project/Area Number |
16790710
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
|
Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
高野 晶寛 独立行政法人放射線医学総合研究所, 脳機能イメージング研究開発推進室, 研究員 (20370877)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ミクログリア / 末梢性ベンゾジアゼピン / 統合失調症 / 認知障害 |
Research Abstract |
脳損傷や神経疾患における神経変性などにおいて重要な働きをするミクログリアは微小な病理変化に対応して活性化されるが、その活性型ミクログリアの脳内局在をPETを用いて、生体脳内における微小な炎症や神経変性を同定、診断することができると期待されている。これまで機能性疾患と考えられていた精神疾患においてもその変化が注目されている。統合失調症ではその発症要因の仮説として神経発達障害やウイルス感染などがあり、活性型ミクログリアの変化を検討することにより、統合失調症の病態の解明につながると考えられる。また、統合失調症の患者では薬物療法により、幻覚妄想が軽減し、社会復帰が可能になる一群と薬物療法にもかかわらず、意欲低下や認知機能の障害が残存し、社会復帰が困難となる一群があり、その差異の要因としてミクログリアの関与の可能性がある。 本研究では活性型ミクログリアの生体内脳内分布を検討するため、活性型ミクログリアに選択的に分布する末梢型ベンゾジアゼピン受容体のPET製剤[^<11>C]DAA1106を用いて、統合失調症患者および、その対照健常者に対し、PET検査を施行した。また、同日にMRI検査および精神症状評価尺度、神経心理学的検査を施行し、臨床症状、認知機能の評価を行った。 昨年度の症例にさらに症例を追加し、統合失調症患者17名(発症早期4名、慢性期13名)および対照健常者11名に関してPETデータの収集を終了した。予備的な解析では統合失調症患者と対照健常者の間で統計学的に有意な差は認められなかった。精神症状との関連では、慢性期統合失調症患者では[^<11>C]DAA1106の集積と陽性症状スコアの間に有意な相関が認められた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)