主権者教育の推進を目指す「総合(統合・融合)」的な高等学校歴史教材の開発
Project/Area Number |
16H00114
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)B
|
Research Institution | 東京都立農業高等学校 |
Principal Investigator |
大木 匡尚 東京都立農業高等学校, 主任教諭/公立高等学校教諭
|
Project Period (FY) |
2016
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2016: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 歴史教育史 / 主権者教育 / 社会科の「総合(統合・融合)」 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題においては、まず、中等社会科が分化的傾向を帯びる1950年代において、その当時歴史教育に携わった研究者・実践者が、社会科の「総合(統合・融合)」という理念をどのように受容し、どのように授業開発に携わったかを調査した。その成果として、筆者は、①「1950年代前半期における中学校『社会科日本史』の学習指導論と授業構想」(総合歴史教育研究会『総合歴史教育』第50号所収)、②「1955年度使用の中学校社会科総合型教科書における「融合」性の検討」(社会科教育課程研究会『実践社会科教育課程研究』第1号所収)、③「1955年度版学習指導要領に準拠した中学校社会科における系統的カリキュラムの検討」(中等社会科教育学会『中等社会科教育研究』第35号所収)を発表することができた。なかでも②は、本研究課題の助成を受けて名古屋大学に赴き、同大学教育学部附属図書館の御厚意で1955年度使用のすべての中学校社会科検定教科書の写真撮影を行った成果の一部である。1955年度使用の中学校社会科教科書は、49種95冊の発行点数を数える。そのうち、筆者は②において、「総合的なもの」3種18点の教科書の分析を行った。1950年代の中等社会科教育史に関するこれらの研究は、社会科教育学においても未着手の領域であり、研究を緒につけたことは意義があると考えている。 また、こうした社会科教育史の研究成果を踏まえ、筆者は、新学習指導要領において進められていく高等学校地理歴史科における「歴史総合」を念頭に置いて、主権者教育としての歴史教材の開発を行った。④「主権者教育としての中等歴史教材」(社会科教育課程研究会『実践社会科教育課程研究』第1号所収)において、筆者は、過去のことを扱う歴史教育においても、十分、生徒の市民性の育成を図ることができることを当該論文において例示した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(18 results)