資源・エネルギー問題に着目した世界史教育内容開発研究-産業遺産を教材として-
Project/Area Number |
16H00126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)B
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Research Institution | 奈良県教育委員会事務局文化財保存課 |
Principal Investigator |
祐岡 武志 奈良県教育委員会事務局文化財保存課, 教員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2016: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
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Keywords | ESD(持続可能な開発のための教育) / 世界史 / 産業遺産 |
Outline of Annual Research Achievements |
次期学習指導要領改訂に向けて、持続可能な社会の実現のためにグローバルな諸課題を学習し、社会参画する資質や能力の育成が重視されている。しかし、高等学校の世界史教育では、依然として知識理解に重点を置いた学習が中心となり、地球的な諸課題への対応を目指した実践的研究が少ない。この課題に対処するため、本研究は産業遺産に着目し、その教材化から、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点を導入した高等学校世界史教育内容開発を進め、その意義を明らかにする事が研究の目的である。具体的には、次の3点に基づき研究を進めた。 1. 「現代の諸問題」を軸とする世界史教育内容として「資源・エネルギー問題」の単元開発を行う。 2. 「資源・エネルギー問題」と関わる産業遺産を教材化し、その意義を実践により検証する。 3. 産業遺産を教材として「現代の諸問題」に基づく議論を行い、学習者の価値観の変容を分析する。 これらの指針に基づき、本研究では昨年度の奨励研究の成果と課題を踏まえながら、世界史学習を想定した教材開発と学習指導案の作成を進め、産業遺産を教材として「資源・エネルギー問題」をテーマとした議論を行い、学習者の価値観の変容を分析する教育内容を開発した。 この研究の成果は、1つは世界遺産の中でも教材としての産業遺産に着目し、資源・エネルギーの有限性を歴史的に考察することから、世界史における産業発展の意義と課題に迫る、「資源・エネルギー問題」の単元を開発したことである。2つには、「現代の諸問題」としての「資源・エネルギー問題」を主題とした議論から学習者の価値観の変容を明らかにする過程を示したことである。 本研究により、従来の系統的通史学習の枠を越えた、「現代の諸問題」を軸とする世界史教育内容開発の一例を提示することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)