• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

中等5年「美術」において、科学的な視点に根ざした作品分析と鑑賞教育の教材の開発

Research Project

Project/Area Number 16H00141
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 教科教育学Ⅰ(文科系)C
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

長谷 圭城  奈良女子大学, 附属中等教育学校, 教員

Project Period (FY) 2016
Project Status Completed (Fiscal Year 2016)
Budget Amount *help
¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Fiscal Year 2016: ¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Keywords構造色 / ジャイロイド / 3Dプリンター
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、数学・物理分野と美術の彫刻分野を融合させた、科学的な視点に根ざした鑑賞教育の教材開発を目指した。現在の中等教育の美術における色彩の導入では、可視光の吸収や放出により物体が持つ色を前提とした、光の三原色をはじめとする従来の指導が行われている。この教材開発では、蝶の羽の色の仕組みとして知られるジャイロイドなどの微細な立体構造が、光の干渉や回折、散乱によって色彩を持つ構造色をテーマとして、中等5年(高2)数学の関数や物理の光の性質とあわせて、色彩について考察する授業を行った。
研究内容について授業での生徒の活動に合わせて述べる。まずはじめに、3Dプリンターで印刷する立体構造には、生徒がすでに学習した三角関数を用いた近似方程式sinx cosy+siny cosz+sinz cosx=0で表すことができ、またインターネットからデータが容易に入手できるジャイロイドを選定した。ジャイロイドは、三方向に無限に広がる構造を持つ周期極小曲面であるが、生徒に立体模型を手にとって観察させることで、数式が持つ立体空間の具体的なイメージを持たせることができた。次に、構造色についての先行研究について調査し、貝や虫などの具体的な生物を題材にした提示教材を作成した。それらを使って生徒に、蝶の羽の電子顕微鏡写真に見られるジャイロイドや棚構造などを確認させ、それらが光の波長以下の微細な立体構造を持ち、光の性質によって色彩を持つ構造色の仕組みについて理解させた。最後に、構造色の特性として紫外線などの影響を受けず退化しにくい構造色塗料や構造色シートなどの製品について紹介し、今後、活用できる建築分野などについて考察させた。
本研究によって、中等の色彩教育における新しい分野である構造色について、導入教材を開発することができた。成果の発表については、平成29年度高校美術研究紀要(奈良県高等学校教科等研究会美術・工芸部会)に掲載する予定である。

Report

(1 results)
  • 2016 Annual Research Report

URL: 

Published: 2016-04-21   Modified: 2021-04-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi