割合指導における実感と共に数学的思考の育成に関する研究―図表現を観点に
Project/Area Number |
16H00161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)A
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Research Institution | 成城学園初等学校 |
Principal Investigator |
高橋 丈夫 成城学園初等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥310,000 (Direct Cost: ¥310,000)
Fiscal Year 2016: ¥310,000 (Direct Cost: ¥310,000)
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Keywords | 割合 / 数学的思考 / 数学的表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、第5学年の「割合」の指導を題材に、既習事項を活用して、子ども達が実感をもちながら、算数を創っていく学習指導における「図表現」の役割を、言語活動との関わりまでを視野に入れながら、実践授業を通して明らかにすることにある。 先行研究によれば、難教材である割合の指導は、その素地にあたる「整数の除法」や「除法のきまり」「単位量あたりの大きさ」等、の指導を意図的・計画的に充実させることが大切であるとされている。そこ、既習事項を視覚的に表現した「図表現活用」の観点から、これらの内容に関して実践研究を行った。なぜならば、表現と思考は表裏一体関係にあり、図に表現する過程には、当事者の思考が現れるからであり、視覚的に表現された思考を互いに理解し、共有することで、学習内容の理解が深まると考えたからである。 具体的には、小学校第1学年においの「広さくらべ」の学習において、パターンブロックという教具を用いて、割合の素地として重要である「基準変換」がどのように生じるのかを一斉授業の場の問題解決を通して明らかにしようとしたのである。 この結果、数値化を促す教師の問いかけを機に、広さを長さとして捉えようとする活動が見られ、その活動の中で、基準変換が行われる姿を見ることができた。このことから、子ども達が基準をつくるためには、数値化する必要性のある場が重要であることと、規準を変換するためには、広さを長さで比べることのできる場が有効である可能性があることが分かった。ただし、これらはあくまで一事例であり、教具に依存している可能性がある。したがって、他の教具や指導画面でも継続して研究していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)