Outline of Annual Research Achievements |
①ICEモデルの理論を取り入れた単元構成づくりや振り返りの工夫を通して, 個人思考や集団思考の充実を図る。②シンキングツール等を活用した授業改善, ICT機器の活用の取組の充実を図る。の2つの取組を行えば, 児童が主体的に学び, 生きる力が育成されるであろうと研究仮説を立て研究に取り組んだ。ICEモデルによるポートフォリオ評価表を作成し, 単元全体の見通しを持たせ, 単元の最後に取り組むパフォーマンス課題を提示し, 単元全体を通しての学習意欲を喚起した。毎時間, 授業後にポートフォリオ評価表に児童が振り返りを記述することにより, 自己の学びを振り返り, 主体的な学びや深い学びにつなげることができつつある。単元の最後のパフォーマンス課題は, 単元で学習した知識・技能を日常生活や学習に活用, 発展させて取り組める課題を設定した。例えば, 4年生の四角形の単元では, 「運動場に大きな平行四辺形をかこう」と長さと角度を提示し, 教室で学習したことを活かして運動場にかく方法を考えさせ, 実際に試行錯誤しながら取り組ませた。パフォーマンス課題の追求にあたっては, 児童とルーブリックを作成し, 共有することで, 目指す姿が明確になり, 主体的に学ぶ姿が見られた。また, 児童が思考する際には, シンキングツールを活用し, 思考の視覚化を図った。児童が書いたシンキングツールを基に, 言語活動行い, シンキングツールの記述を基に自己の考えを説明させたり, 他者の意見に同意や異論で反応させたりした。シンキングツールにより, 思考が視覚化され, 協働的な学びを創ることができた。算数科には言葉, 数, 式, 図, 表, グラフ等の教科固有のツールがあるが, 計算の仕方を考える際に自分の考えを順序立てて説明するには, ステップチャート, 様々な事象を視点を決めて整理する際にはマトリックス, きまりを見つける際には, ベン図, XYチャート等のシンキングツールが有効であることが分かった。
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