聴覚障害の特性を踏まえた情報モラル教育用デジタル教材に関する実践的研究
Project/Area Number |
16H00213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学A
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内野 智仁 筑波大学, 附属聴覚特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
Fiscal Year 2016: ¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
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Keywords | 情報モラル教育 / 聴覚障害 / 特別支援教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 聴覚障害者である生徒を対象にインターネット・リテラシーに関する実態調査を行った. その結果, 「有害コンテンツの問題を理解し, 適切に対処できる」や「適切なセキュリティ対策を講じて利用できる」の項目について重点的な指導が求められること, インターネットやスマートフォン, コミュニケーションアプリが生徒の日常生活に欠かすことのできない情報手段になっていること等が明らかになった. また, 家庭でのルールの有無やスマートフォンの利用開始時期, インターネット利用時の怖い経験・嫌な経験の状況について, 生徒間で差が生じている状況が明らかになった. また、聴覚障害者である生徒を対象として, 「3種の知識」による情報モラル指導法に基づく提示教材を活用した授業を行い, 教育効果を検証した. その結果, 参加者全体及び各学年のインターネット・リテラシーを示す安心協ILASの得点を向上させる効果が示唆された. 授業に参加する生徒数やグループの組み合わせによる教育効果への影響は確認されなかった. その一方で, 事前も事後も平均点以下の得点となって教育効果が確認できなかった生徒や, 事後調査の回答において「言葉や内容の意味が分からない」の選択肢を選ぶ生徒が確認された. そして、インターネット・リテラシーを向上させる効果が示唆された情報モラル教育用の提示教材と授業実践の知見を基に, 生徒が自己学習できる教材を開発した. 教材の内容は, 道徳の必要性を確認する内容, 道徳的な知識と情報技術の知識が適切な判断に必要となることを体験的に理解させる内容, 道徳的な知識と情報技術の知識を活用して適切な判断に近付けるための考え方を把握させる内容で構成した. 手話付きの説明動画, PowerPointによる提示資料, 学習者の読書力を考慮した字幕を組み合わせて, ウェブブラウザで動作するマルチメディアコンテンツとして実装した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)