刺鍼技術に対する盲学校の指導技術継承に資する指導マニュアルの作成とその有用性
Project/Area Number |
16H00275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | 岐阜県立岐阜盲学校 |
Principal Investigator |
宮地 裕久 岐阜県立岐阜盲学校, 教員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2016: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | 鍼 / 刺鍼動作 / 視覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】視覚障害者にとって数少ない適職である鍼は、免許取得段階での実技試験廃止に伴う実技能力低下の指摘を受けており、これを教育する盲学校には、限られた授業時間数で実技科目をより効果的・効率的なものにすることが求められている。そこで、刺鍼技術向上に資する指導マニュアルを作成し、これに基づく個別介入での変化から、その有用性を明らかにすることを目的とする。 【研究方法】1 マネキントルソーを加工した刺鍼練習体の水平面、45°斜面及び垂直面に、シリコンゴムやスライムで構成した刺鍼部を設け、対象者には各刺鍼部に3回ずつ深さ15mmでの直刺を目標とした刺鍼を課し、刺鍼深度と刺入角度を測定した。2対象者の身体各部にマーカーを貼付し、刺鍼操作を撮影・記録した。3撮影動画から刺鍼精度の高い対象者が示す動作特徴を抽出し、熟練教員間で協議した上で指導マニュアルを作成した。4刺鍼深度や刺入角度にばらつきを認めた対象者には、指導マニュアルに従った介入を行い、精度の変化を検討した。 【研究成果】1 鍼師をめざす視覚障害のある学生7名と鍼教育経験20年以上の教員3名の間で、刺鍼深度・刺入角度誤差を比較した結果、有意差は認められなかったが(平均深度誤差は学生2.7mm、教員2.3mm、平均角度誤差は学生12.3°、教員8.8°)、刺鍼動作に違いが認められた。(1)45°・垂直面刺鍼部への刺鍼における刺鍼部と対象者頭部の距離(平均は学生392mm・306mm、教員545mm・554mm)。(2)45°・垂直刺鍼部への刺鍼における体幹前屈角度(平均は学生158°・128°、教員168°・162°)。(3)押手の安定性(橈骨茎状突起部平均移動距離は学生6mm、教員1mm)。(4)刺手持ち替え回数(平均は学生2.6回、教員0.2回)。2 対象者の刺鍼動作特徴をもとに簡単な指導マニュアルを作成し、刺鍼深度や刺入角度にばらつきが認められた学生に個別介入を行った結果、深度・角度誤差の減少につなげられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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