液体シンチレーションカウンタを用いた簡便な汚染検査法の開発
Project/Area Number |
16H00315
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野矢 洋一 北海道大学, アイソトープ総合センター, 技術専門員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2016: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 液体シンチレーションカウンタ / RI / 汚染検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 通常、RIによる汚染検査はベータ線用に液体シンチレーションカウンタ(以下、液シン)、ガンマ線用にガンマカウンタを併用した複雑な測定・評価ステップが必要である。本研究の目的は液シンのみを用いた簡便な手法によって、種々のRIの同定・定量を可能とし、実際の放射線安全管理に適用することである。 方法と結果(具体的な研究内容) 1)液シンとガンマカウンタの測定効率 : RI利用研究において汎用されるベータ・ガンマ8核種を用いて液シンとガンマカウンタの測定効率を求めた。この結果、ガンマ線放出核種も液シンで高感度に測定可能であること、特に^<51>Crと^<137>Csはガンマカウンタに比して数倍以上の測定効率が得られることが分かった。 2)定量と同定法の検討 : 液シンのエネルギー別3チャンネル同時測定(A, B, Cレンジ)を実施し、クエンチングレベル(以下、QL)との相関を測定・検討することにより、QL-計数率から測定効率補正式(定量化)、QL-各レンジの計数率比(チャンネル比)から核種同定式(同定化)を求めた。これらの補正式によって各核種の同定・定量が可能となった。 3)複合核種汚染の対策 : A, B, C各レンジで最も測定効率の悪い核種を代表核種として評価することにより、どのような汚染状況であっても安全側で管理することが可能であり、上記1)、2)の結果から複合核種汚染に対応する安全評価プログラムを開発した。 考察(意義と重要性等) 本法を用いることにより、ガンマ線測定器を併用する従来法と比して数倍の高感度測定が可能となった。特に多数の箇所を測定しなければならないスクリーニング検査に際しては、手間や検出感度等の面で本法は極めて有用である。複合核種汚染に対応する安全評価プログラムの開発と相まってRI汚染の測定・管理に果たす役割は大きい。今後は、対応核種の拡大、プログラムの機能追加等を検討し、より高精度の測定法を開発したい。
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Report
(1 results)
Research Products
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