高頻度振動換気技術を利用した非侵襲的ネーザルCPAP素子の開発
Project/Area Number |
16H00342
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅰ(機械系)A
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
細井 健司 埼玉大学, 総合技術支援センター, 大学技術職員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2016: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | ネーザルCPAP / 高頻度振動換気 / 数値計算モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
高頻度振動換気(HFO : High Frequency Oscillation)技術を利用した新生児用人工呼吸器が開発され、1000g未満の超低出生体重児(Extremely Low Birth Weight Infant : ELBWI)に挿管チューブを使って呼吸管理が行われている。その結果ELBWIの生存率が飛躍的に上昇している。その反面挿管による肺障害や気道感染の問題も指摘されている。そのため挿管によらないHFO機能のある非侵襲的な経鼻式持続的陽圧換気法(NCPAP : Nasal Continuous Positive Airway Pressure)の開発が望まれる。著者は、そのNCPAP素子の開発を行ってきた。 27年度においては、計算モデルに基づく実験用NCPAP素子を試作し、自発呼吸シミュレータ(PT-2)によるCPAP素子性能試験を行った結果、呼気時の変動圧力が大きく変動し、呼吸仕事が増加した。その原因は、素子の流路出口が狭かったためであることが予想された。そのNCPAP素子の出口は、メイン出口流路とバイパス出口流路で構成され、それぞれの出口流路による影響を調べる必要があった。しかし2つの出口流路幅の影響を同時に調べること困難であった。そこで過去の横型NCPAP素子の実験において、CPAP変動圧力が最小になったバイパス流路幅寸法1.4mmを利用した。すなわち計算モデルのバイパス流路幅を1.4mmに固定し、メイン流路幅を1.6mm~3.2mmまで0.4mm幅間隔の計算モデル6種類を作成して、それぞれの計算モデルの素子特性を調べた。その結果メイン出口流路幅2.8mmの場合にCPAP変動圧力が最小になった。その計算モデルの寸法を参考に実験用のNCPAP素子を試作した。 製作したNCPAP素子をPT-2に取り付け得られた実験結果は、①呼気時の変動圧力が全く上昇しないこと、さらに②MAPを増加させると呼気時の圧力が減少する新しいNCPAP素子でることを示していた。さらに③PT-2とHFOを同時駆動させた場合に、HFOによる肺胞圧への影響を見積もることができた。 上記の①と②の成果を基に特願2016-221009「ネーザルCPAP素子」を出願した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)