200kA大電流波形発生試験装置を用いた微圧耐雷対策試験システムの構築
Project/Area Number |
16H00367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅱ(電気・電子系)A
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
澤木 弘二 名古屋大学, 全学技術センター部局系技術支援室工学技術系, 技術専門員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2016: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | 耐雷試験 / 真空容器 / 微圧化 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、自動車、航空機、電波通信、医療等の工業分野で新複合材料の技術開発が目覚ましくなっている。その代表として炭素繊維強化プラスチック(CFRP[Carbon Fiber Reinforced Plastics])を使用した国産ジェット機MRJが挙げられる。民間航空機開発においては耐雷対策試験が義務付けられており、耐雷規格SAE ARP5412Aに適合する大電流波形発生試験装置での雷模擬試験を行わなくてはならない。この耐雷対策試験は複数の波形を同時に試験供試体に印加しており、そのときのピーク電流値は200kAになり、この試験自体は大気圧化(1013hPa)で行われている。 航空機は通常飛行高度約1万メートル前後を飛行し、雷を作り出す積乱雲は5千メートルから1万3千メートルに現れる。従って、航空機は上下左右どの方向からでも被雷する可能性があることになる。飛行高度1万メートルの気圧は大気圧の約5分の1の265hPaとなり、微圧化で耐雷対策試験を行える絶縁容器や真空排気装置の環境を整え、電気特性の計測ができる微圧耐雷対策試験システムの構築を目的とした。 雷模擬電流は複数のコンポーネント波形からなる。それらはコンポーネントA波形、コンポーネントB波形、コンポーネントC波形、コンポーネントD波形で、大電流波形発生試験装置の3つの電流発生器を用い、それら波形を組み合わせることで実現させている。 微圧化にできる絶縁容器(ビューイングポート、排気口、印加及びアースロを含む。)を製作。システムはCT(Current Transformer)等からオシロスコープにデータ信号を取り込み、振幅と時間からピーク電流値、電流値の2乗の時間積分であるアクションインテグラル値、電流値の時間積分である電荷量等の計測を行った。 得られたアクションインテグラル値、電荷量等の結果より、微圧化、大気圧化ともエネルギー量に変化はないと読み取れる。しかし、微圧化の方が熱の放出ができず材料にダメージを与えていることが写真と動画撮影で分かった。課題としては供試体の材料解析となる。
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Report
(1 results)
Research Products
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