UAVを使った大型野生哺乳類の直接観察による個体数カウント手法の開発
Project/Area Number |
16H00456
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物学Ⅱ(動物)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丹羽 悠二 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2016: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | UAV / 野生哺乳類 / 航空機センサス |
Outline of Annual Research Achievements |
野生動物の適正な管理には正確な個体数の把握が必須であるが, ライトセンサス法などの従来の手法では地形によって調査地が制限されることが指摘され, 調査地が制限されづらい航空機センサスでは経費が高額となり, 調査回数が制限されることが知られている。本研究ではUAV(無人航空機)を使い, 安価で高頻度に行うニホンジカの直接観察による個体数カウントの手法確立を目的に, 調査地にあったUAVの選定や調査区域の設定, 飛行高度などの検証を行った。 機種の選定, 調査区域・飛行高度の検証は東京大学北海道演習林内の平坦な天然林で2016年12月と2017年2月に行った。回転翼UAVを使った調査では高度を変えて撮影を行い, 対象に動きがある場合は飛行高度100mで十分発見・判読が可能だが, 動きがない場合は枯れ木等との判別が困難であることが分かった。1回の飛行で航続距離2000m程度が現実的であり, ニホンジカの越冬地など特定区画の定期調査には十分対応できることが分かった。一方固定翼UAVを使った撮影では発見・判読が可能な高度での安定飛行が難しく, 個体数のカウントは相当困難であった。ニホンジカの個体が撮影できた区画が極めて狭く, 密度を推定し既存のライトセンサス結果と比較するには至らなかった。 地形が急峻な調査地での回転翼UAVの有用性を検証するため, 東京大学秩父演習林の矢竹沢地域で2017年3月に飛行撮影を行った。離発着に際し, 場所の開空面積や谷幅などは飛行を妨げる要因にはならなかった。事前調査で得た飛行高度100m設定に標高差を考慮し, 飛行高度130mで調査を行ったところ, 谷を挟んだ対岸の林分の樹木梢端にUAV機体が接触した。急峻な地形の場合, 目視による飛行経路上の樹木・地表面との位置関係の把握が難しく, 離発着場所と撮影対象地, 飛行経路の標高差を十分に把握し, 詳細な飛行計画を作成することが必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
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